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貸借対照表の見方

投稿日:2017年03月01日

1.貸借対照表とは
2.貸借対照表の見方
3.貸借対照表の5つのチェックポイント
4.貸借対照表の分析

 

貸借対照表とは

 

決算書のうち、損益計算書については以前、
その見方を解説させていただきましたので、
今回は貸借対照表の見方についてご説明さ
せていただきます。

損益計算書が各事業年度ごとの業績を表す
のに対して、貸借対照表は各事業年度末日
の財政状態を表します。

財政状態というのは、どういう種類の資産
や負債がどれくらいあるかということです。

この財政状態を把握することによって、
あなたの会社の安全性をチェックすること
ができます。

金融機関が融資を検討する際には、
損益計算書と同時に貸借対照表も必ず確認
しますので、貸借対照表も損益計算書と同
じくらい重要な書類になります。

 

貸借対照表の見方

 

一般的に、貸借対照表は下記のような様式
になっています。

決算書(貸借対照表)

貸借対照表

表の左上から順番に解説していきます。

「流動資産700」は、資産のうち1年以内
に現金化できる資産で、その内訳は「現金・
預金300」「商品200」「売掛金200」とな
っています。

また、「固定資産300」は、資産のうち長期
に渡って保有するもので、その内訳は「機械
200」「車両100」となっています。

左側一番下の「資産合計1,000」というのは、
期末時点であなたの会社が保有していた資産
の総額になります。

貸借対照表には、期末時点で会社が保有して
いる全ての資産と負債が載っていますので、
どの資産にどれくらいの資金を投下しているか、
および、それら投下した資金が効率的に運用さ
れているかを確認することができます。

次に、右上の「流動負債200」というのは、
負債のうち1年以内に返済期限が到来する負債
で、その内訳は「買掛金100」「支払手形100」
となっています。

また、「固定負債200」は、負債のうち返済期限
が1年以上先になる負債のことで、その内訳は
「長期借入金200」となっています。

その下の「負債合計400」というのは、期末時点
であなたの会社が保有していた負債の総額になり
ます。

やはり、今後返済していかなければならない
負債がどれくらいあるのかというのも会社経営
にとって重要な要素です。

さらに、その下の「資本金500」は、会社設立
時に拠出されたり、会社設立後に追加で増資さ
れた金銭の額になります。その下の「利益剰余金
100」は、会社設立後その会計期間の末日までに
会社内に留保されてきた会社の利益(または損失
)になります。

その下の「純資産合計600」というのは、資産
合計から負債合計を差し引いたもので、期末現在
会社にどれくらいの純資産があるかを示すものです。
純資産合計=資産合計-負債合計

金融機関からの融資を検討している場合には、
最低でもこの純資産額をプラスにしておきたいものです。

 

貸借対照表の5つのチェックポイント

 

貸借対照表の簡単なチェックポイントを5つ
挙げておきたいと思います。

  1. ○純資産合計
  2. ○売掛金
  3. ○商品
  4. ○固定資産
  5. ○その他の科目

 

○純資産合計
上述しましたが、金融機関からの融資を検討
している場合には、純資産合計はプラスにして
おきましょう。

純資産合計は、「純資産合計=資産合計-負債
合計」という算式で計算しますので、純資産が
マイナスということは会社の資産よりも負債の
方が多いということになります。

金融機関としても、債務超過状態の会社に対
する融資はかなり厳しく対応せざるを得ません。

○売掛金
売掛金等の売上債権は、業種にもよりますが、
月間売上高の1~2か月分が一般的な金額です。

それ以上の金額が計上されている場合には回収
不能の売掛金、つまり不良債権の有無をチェック
しましょう。

○商品
商品等の棚卸資産も売掛金と同様、月間仕入高
の1~2か月分が一般的な金額です。

それ以上の金額が計上されている場合には不良
在庫の有無をチェックしましょう。

○固定資産
固定資産は、購入してから数年間にわたり減価
償却費として経費を計上していきます。

しかし、「業績が悪くなるから」と減価償却を
しないでいると、その分毎期の経費が減少して
見かけ上の利益を計上することができます。

しかし、このような方法で見かけ上の利益を
計上したとしても、これは正常な利益ではあ
りません。

なるべく、毎期きちんと減価償却を行うよう
にしてください。

○その他の科目
その他の科目で不透明な科目がないかチェック
します。

不透明な科目というのは、例えば「役員貸付金」
や「仮払金」は要注意です。

なぜならこういった科目は、様々な経費を支払
った際に「役員貸付金」や「仮払金」として処理
して、経費計上を隠すために使われることがある
ためです。

「役員貸付金」や「仮払金」以外にも不透明な
科目はなるべく使わないようにしましょう。

 

貸借対照表の分析

 

最後に、貸借対照表の簡単な分析方法を2つ
ほどご紹介します。

○自己資本比率
自己資本比率=純資産合計÷資産合計

この自己資本比率は、その会社の事業を行う
ための様々な資産(例えば、商品や製品、建物、
機械、売上債権、等)が、どれくらい自己資金
で賄われているかを確認するためのものです。

業種にもよりますが、この比率が40%以上あ
れば良いとされています。

○流動比率
流動比率=流動資産÷流動負債

この流動比率は、1年以内に支払わなければ
いけない「流動負債」に対して、現金・預金
及び1年以内に現金化できる「流動資産」を
どれくらい保有しているかを確認するための
ものです。

この比率が100%以上あれば最低限はクリアー
ですが、120~130%くらいあれば良いですね。

一般社団法人・一般財団法人と税金

投稿日:2015年11月10日

1.一般社団法人・一般財団法人とは
2.社団法人・財団法人の分類
3.一般社団法人・一般財団法人と会計
4.一般社団法人・一般財団法人と税務

 

一般社団法人・一般財団法人とは

 

最近、私の事務所でも一般社団法人・一般
財団法人の税金について相談に来られる方
が結構いらっしゃいます。

実際、弊所でも一般社団法人・一般財団法人
を数社、税務顧問として担当させていただい
ております。

一般社団法人・一般財団法人は「一般社団法人
及び一般財団法人に関する法律」により規定
されている法人です。

一般社団法人・一般財団法人の会計処理や
税金の計算方法は、他の一般的な株式会社
等とは異なっている部分があります。

 

社団法人・財団法人の分類

 

社団法人・財団法人は法人税法上3つに分類
されます。

一般社団法人の種類

1.公益社団法人・公益財団法人
一般社団法人・一般財団法人のうち、主たる
目的が公益目的事業である法人が、「公益社団法人・
公益財団法人の認定に関する法律」に基づき
行政長(内閣総理大臣または都道府県知事)に
申請し公益認定を受けた法人だけが公益社団法人・
公益財団法人になることができます。

公益社団法人・公益財団法人は、法人税法上の
「公益法人等」になりますので、公益目的事業
については法人税は課税されません。

一方で、この公益認定を受けた公益社団法人・
公益財団法人も公益事業とは別に、収益事業を
行うことが可能ですので、この収益事業の部分
だけが法人税の課税対象になります。

2.非営利型の一般社団法人・一般財団法人
「公益社団法人・公益財団法人の認定に関する
法律」で公益認定を受けていない一般社団法人・
一般財団法人であっても、後述する非営利型法人
の要件に該当する法人は、法人税法上の「公益
法人等」として営む事業のうち収益事業につい
てのみ法人税の課税対象になり、非収益事業に
対しては課税されません。

非営利型法人の要件

3.非営利型以外の一般社団法人・一般財団法人
「公益社団法人・公益財団法人の認定に関する
法律」で公益認定されていない一般社団法人・
一般財団法人のうち、上記2(非営利型の一般
社団法人・一般財団法人)以外の法人になります。

この分類に属する一般社団法人・一般財団法人は、
法人税法上の「普通法人」に該当することになり
ますので、営むすべての事業に対して法人税が課税
されます。

 

一般社団法人・一般財団法人と会計

 

一般社団法人・一般財団法人は、公益事業や共益
事業等の非収益事業を行いつつ、一部営利を目的
とした収益事業も行っている場合があります。

このように、非収益事業と収益事業の両方を営む
場合、どのような会計基準を採用すれば良いでしょ
うか。

採用され得る会計基準としては「公益法人会計基準」
または「企業会計基準」の2つが考えられます。

会計を勉強したことがある人なら「企業会計基準」
という言葉はご存知だと思います。

一方、「公益法人会計基準」は公益法人特有の
会計基準ですのでご存知の方は少ないと思います。

「公益法人会計基準」を簡単に説明すると、
寄付金や国・地方公共団体からの助成金等で
使途を指定されているものについて、指定さ
れた使途ごとに分類して会計処理を行う会計
基準です。

「公益法人会計基準」は、公益社団法人・公益財団
法人はもちろん、一般社団法人・一般財団法人でも
採用可能な会計基準です。

特に、主に非収益事業を営んでいる一般社団法人
・一般財団法人で、寄付金や国・地方公共団体か
らの助成金等が主な収入源になっている場合には、
「公益法人会計基準」で会計処理を行うべきです。

一方、一般社団法人・一般財団法人であっても
収益事業だけを営んでいる場合や、非収益事業
を営んでいる場合でも、収入に占める寄付金や
国・地方公共団体からの助成金等の割合が少な
い場合には「企業会計基準」で会計処理を行っ
たほうが良いです。

「企業会計基準」で会計処理を行う場合には市販
の会計ソフトでも対応可能ですが、「公益法人
会計基準」で会計処理を行う場合には市販の会計
ソフトで対応することができません。この場合には、
別途「公益法人会計基準」に対応した専用ソフトを
購入しなければなりません。

 

一般社団法人・一般財団法人と税務

 

一般社団法人・一般財団法人といっても、非営利型
の法人とそれ以外の法人があるということは前述し
ました。

このうち、非営利型以外の一般社団法人・一般財団
法人については、法人税法上「普通法人」に該当す
ることになりますので、全ての事業について税務申告
を行い税金を納税することになります。

また、消費税についてもその他の株式会社と同様の
方法で申告を行うことになります。

一方、非営利型の一般社団法人・一般財団法人に
ついては、営む事業のうち収益事業についてのみ
税務申告を行い税金を納税することになります。

非収益事業については税務申告の必要はありません。

また、消費税については、株式会社等とは異なる
計算方法で納税額を計算することになります。

これは、一般社団法人・一般財団法人の収入に占め
る特定収入(会員の年会費、寄付金、国・地方公共
団体からの助成金、等)の割合が5%以上の場合に、
これらの対価性の無い収入によって賄われる課税仕入
の税額控除額を調整する必要があるためです。

この、消費税の「課税仕入の税額控除額を調整」す
るための計算が非常に複雑なため、消費税の申告は、
一般社団法人・一般財団法人の税務申告の中でも最
も難しい部分になります。

個人事業主の青色申告

投稿日:2015年06月10日

1.個人事業主の青色申告とは
2.青色申告の特徴
3.個人事業主の青色申告のメリット
4.青色申告者となるために必要な手続き

 

個人事業主の青色申告とは

 

個人事業主として事業を行う場合、毎年の
売上高や経費、利益等を計算して、翌年の
3月15日までに税務署に申告しなければな
りません。

この申告のことを一般的に確定申告といます。

実は、この個人事業主の確定申告には2
種類の方法が存在しています。白色申告
と青色申告です。

では、この個人事業主の白色申告と青色申告
はどこがどう違うのでしょうか。

 

青色申告の特徴

 

次の表をご覧ください。

青色申告の特典

このように青色申告には、白色申告には
ない様々な特典が認められている代わり
に、(65万円の控除を受ける場合には)
複式簿記での記帳と、貸借対照表の作成
という、ある程度高度な会計知識が要求
されています。

複式簿記や単式簿記ってなんだか聞きな
れない言葉ですよね。この複式簿記や
単式簿記とは記帳方法の種類です。

簡単に説明しますと、
単式簿記は、お金の動きを一面のみとら
えます。一方、複式簿記は、お金の動き
を二つの面からとらえます。

例えば、個人事業主が仕事のための
電気代5,000円を9月28日に支払っ
た場合を考えてみます。

単式簿記では、
9月28日 電気代 5,000円
と、その使い道のみが記帳されます。

一方、複式簿記では、
(現金で支払った場合)
9月28日 電気代 5,000円/現金 5,000円
(預金からの引落の場合)
9月28日 電気代 5,000円/預金 5,000円
というように、使い道に加えてその支払
い手段も記帳されます。

(支払い手段とは、現金や預金はもちろん、
手形や小切手、クレジットカード、掛によ
る支払、等々、どのような資産により当該経費
を支払ったかということです。)

このように、複式簿記は、お金の動きを二つ
の面からとらえるため、より詳細な記帳を
行うことができる反面、単式簿記よりも
複雑な記帳方法となってしまうのです。

また、青色申告の場合、貸借対照表も作成
しなければなりませんが、これは複式簿記
が理解できる方であればそんなに難しくあ
りません。

では、このように手間をかけてまで青色申告
を選択するメリットは何なのでしょうか。

 

個人事業主の青色申告のメリット

 

上の表にも書きましたが、個人事業主
が青色申告をする主なメリットは以下の
通りです。

1.青色申告特別控除

青色申告者が、確定申告の期限内、つまり
3月15日までに確定申告を行えば65万円
(または10万円)の青色申告特別控除の
適用を受けることができます。

どういうことかというと、
個人事業主が確定申告を行う際には、
売上高-経費=利益
利益×税率=税金
という形で計算を行っていきます。

青色申告者は、上記算式の利益から65万円
(または10万円)の青色申告特別控除を
差引くことができるため、白色申告者より
も税額が数万円~数十万円も低くなります。

2.青色事業専従者給与

白色申告の個人事業主は、同居の家族等
が事業を手伝ったとしても、給与を出す
ことができません。

一方、青色申告の個人事業主は、同居の
家族等が事業を手伝った場合、給与を出
すことが可能になります。

家族に給料を出すことができると何が
メリットなのかと言いますと、その支払
った給与が個人事業主の経費となるため、
結果として家族全体の税額が低くなる
ことです。

家族に青色事業専従者給与を支払う場合
には、税務署に「青色事業専従者給与に
関する届出書」を提出しなければいけま
せんのでご注意ください。

「青色事業専従者給与に関する届出書」
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/12.pdf

提出期限は、

これから独立起業される方は、独立起業
後2ヶ月以内

今後、新たに青色事業専従者給与額を支払
おうとする場合は、青色事業専従者給与額
を支払おうとする年の3月15日までとなっ
ています。

3.赤字(純損失)の繰越

青色申告の個人事業主の場合、開業1年目
に経費がかさんで300万円の赤字になった
とします。

このような場合、その赤字300万円を3年
間繰越して、それ以降の年の黒字と相殺
することができます。

たとえば、2年目に200万円の黒字、
3年目に400万円の黒字が出た場合、

1年目の赤字300万円と相殺ができます
ので、2年目は黒字200万円全額を相殺
してゼロ、3年目は残った赤字100万円
を相殺して300万円(黒字400万円-
赤字の残り100万円=300万円)に対し
て税金がかかるということになります。

一方、白色申告の個人事業主の場合、
事業が赤字に陥ってしまった場合に
はその赤字は無かったものとみなさ
れます。

ということは、それ以降の年度で黒字
が出た場合、その黒字額にそのまま税金
がかかるということになります。

 

青色申告者となるために必要な手続き

 

これから独立起業される方や、今まで
白色申告だった個人事業主の方が
青色申告を行おうとする場合、税務署
に「所得税の青色申告承認申請書」
を提出しなければなりません。

http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/09.pdf

提出期限は、

これから独立起業される方は、独立起業
後2ヶ月以内

今まで白色申告だった個人事業主の方が
青色申告を行おうとする場合は、青色申告
しようとする年の3月15日までとなって

います。

法人化のメリット

投稿日:2014年11月13日

1.法人化による4つのメリット
2.法人化の3つのデメリット
3.一人事業の法人化と税金
4.二人以上の事業の法人化と税金

 

法人化による4つのメリット

 

現在、個人事業主として事業を行っている
方が、法人化した場合には、どのような
メリットがあるのでしょうか。

法人化によるメリット1(信用)
取引先が上場会社等の場合、個人事業主で
は取引してもらえない場合があります。
同様に、インターネットショッピングモールへ
の出店も個人事業主では困難な場合があります。

このような場合には、それらの会社と取引
を行えるように、現在行っている個人事業を
法人化する必要があります。
また、求人募集の際にも、法人の方が信用度
が高いと思われる傾向があります。

法人化によるメリット2(有限責任)
個人事業主の場合、債務はすべて返済しないと
いけません。
一方、株式会社や合同会社の場合、株主は出資
の範囲内で責任を負うという有限責任が採用さ
れています。

有限責任とは、会社の債務はあくまで会社の
債務ですので、その債務を会社の株主が返済
する必要は無いということです。株主は、会
社設立時または増資時に出資した金額以上に
債務を負うことはありません。

法人化によるメリット3(青色欠損金)
個人事業主の場合、青色欠損金は3年間繰越
して、その後の利益と相殺することができます。
一方、法人の場合、青色欠損金は9年間繰越
すことが可能です。

※青色欠損金とは、ある事業年度に損失が出た
場合、その後の事業年度の利益と相殺できる
という制度です。この損失を繰越せる期間が、
個人と法人で異なるのです。
もちろん、繰越せる期間が長い方が有利です。

法人化によるメリット4(税金)
個人事業主と法人では、税金の計算方法が
全く異なるため、収入金額にもよりますが
節税することが可能となります。

 

法人化の3つのデメリット

 

法人化によるデメリット1(費用)
法人の設立や維持に費用がかかります。
会社の設立費用は、株式会社であれば
約25万円、合同会社であれば約9万円、
くらいです。

また、個人事業主の場合、利益が出て
いなければ税金がかかりません。
一方、法人の場合、利益が出ていなく
ても年額7万円の税金がかかります。

法人化によるデメリット2(経理)
個人事業主の場合、白色申告であれば
簡単な会計帳簿を付ければ良いことに
なっています。
一方、法人の場合、複式簿記の原則に
従って会計帳簿を付けなければなりません。

法人化によるデメリット3(社会保険)
個人事業主の場合、従業員が4人以下
であれば社会保険への加入は任意です。
一方、法人の場合、社長一人の法人で
あっても社会保険に加入しなければな
りません。

現在、年金の支給開始年齢は65歳ですが、
将来的に68歳や70歳まで引き上げられる
可能性が高くなっています。

高額な厚生年金保険料(2014年11月現在:
会社と給料の受給者の負担分を合わせて、
給料の17.47%が保険料)を支払っても、
将来的にその年金を何年間受給できるのか
考えると、個人事業主が加入する国民年金
でも十分かなと、個人的には思います。

あとは、国民年金基金に加入する等、
個々の自助努力で老後に備えた方が
賢い方法かもしれません。

※ちなみに、先ほどの厚生年金保険料
17.47%に、一般的な中小企業が加入
する全国健保協会の健康保険料率(
2014年11月現在[東京都]:会社と給料
の受給者の負担分を合わせて、給料の
11.69%が保険料)を加えると29.16%
の保険料となり、かなり高額の社会保険
料の負担となります。

 

一人事業の法人化と税金

 

個人事業主として、奥様やお子様と一緒
に事業を行っている場合であれば、その
奥様やお子様に青色事業専従者給与とい
う給料を支給することができます。

結果として、所得の分散効果で、家族
全体としての税金は少なくなります。

しかし、一人で個人事業を行っている場合、
家族に青色事業専従者給与を支払うという
ことができません。

事業の所得は、全て個人事業主本人の所得
として課税されますので、結果として税金
が多くなってしまいます。

このような場合には、個人事業主の所得が
900万円を超えた時点で法人化を考えた方
がいいです。

理由は簡単で、所得税よりも法人税の方が低
くなるためです。

個人の場合、所得が900万円を超えた時点
で、所得税と住民税を合わせた税金の負担率
が43.69%となっています。

※2014年11月現在(以下同様)

法人の場合は、最も税率が高い800万円超の
法定実効税率でも35.64%となっています。

「所得税43.69%>法人税35.64%」
もちろん税率が低い方が有利なので法人税の方
が有利となります。

一方、個人事業主の所得が900万円以下の場合
、所得税と住民税を合わせた税金の負担率は
33.48%となります。

これだと、法人の最も高い800万円超の法定実効
税率35.64%と比べて所得税の方が低くなってい
ます。

「所得税33.48%<法人税35.64%」
この場合には所得税の方が有利になりますので、
個人事業主のままでいた方が良いということに
成ります。

法人化した場合の役員報酬の設定金額でも税額
は大きく変わりますが、ザックリと、個人事業主
で1000万円を超える所得がある人は法人化を
考えた方がいいでしょう。

あとは、法人化のデメリット3(社会保険)で
書きましたように、社会保険の加入による保険料
の負担増をどのように考えるか、という問題に尽き
ると思います。

 

二人以上の事業の法人化と税金

 

一人事業の法人化のところで既に書きましたが、
奥様やお子様と一緒に事業を行っている場合で
あれば、その奥様やお子様に青色事業専従者給与
という給料を支給することができるため、所得の
分散効果で、家族全体の税金が少なくなります。

このような二人以上の事業の場合、個人事業主で
あっても、家族に青色事業専従者給与を支払うこ
とにより家族全体の税金が少なくなるため、税金
に限って言えば、法人化するメリットは薄まると
考えていいでしょう。

したがって、二人以上の事業の場合、一人事業の
場合よりも所得が多くないと、法人化による節税
効果は期待できないということになります。

一方で、青色事業専従者給与を家族に支払うこと
ができるとはいえ、無制限に認められているわけ
ではありません。

あくまで、その親族の働きに見合った部分が給料と
して認められるだけですので、青色事業専従者給与
の金額には限度があります。

個人事業主の奥様が事業を手伝っていて、年額360万円
(月給30万円)の青色事業専従者給与を支払っている
場合、個人事業主本人の所得1,000万円と合わせて、
1,360万円の所得になれば、法人化を考えた方がいい
でしょう。

これに、さらにお子様が加わった場合、お子様の
青色事業専従者給与も加算した所得で、法人化の
有利不利を検討します。

このように、二人以上の事業の法人化は、個人事業主
本人の所得プラス青色事業専従者給与の合計額で法人化
の有利不利を検討します。

あとは、一人会社の法人化の場合と同様、社会保険
の加入による保険料の負担増をどのように考えるか、
という問題に尽きると思います。

会計ソフトの導入

投稿日:2014年10月07日

1.会計ソフト導入のメリット
2.会計ソフト導入によるデメリット
3.会計ソフトを導入する時期
4.会計ソフト導入時に注意すべき事項

 

会計ソフト導入のメリット

 

一昔前までは、会計ソフトは高価で使い勝手
の悪いものでしたが、現在では安価で使いや
すいものが多数販売されています。

このような会計ソフトを導入することにより、
中小企業でも容易に会計ソフトを導入し、会社
内で会計を管理できるようになりました。

会計ソフト導入のメリット①
会計ソフトを導入することのメリットは、
まず、会社の業績をリアルタイムで把握で
きることです。

手書きの帳簿を作成して毎月の業績を把握
しようとすると、企業規模にもよりますが、
1週間から1ヶ月くらいの時間がかかります。

その点、会計ソフトでは、会計処理がある
程度自動化されていますので、リアルタイ
ムでの業績把握が可能です。

会計ソフト導入のメリット②
次に、会計ソフトの導入により会計および
税務業務が効率化されることにより、これ
まで会計および税務業務に費やされてきた
人件費や時間を削減できるメリットがあり
ます。

もちろん、会計ソフトの導入による効率化
のメリットは会社規模にもよりますが、
中小企業であっても会計ソフトの導入によ
る効率化のメリットは十分にあります。

会計ソフト導入のメリット③
さらに、会計ソフトの導入により業務の正
確性もアップします。

手書きであれば必然的に発生する書き間違
いや計算間違いは、会計ソフトではほとん
ど無くなりますし、万が一そのようなことが
発生したとしても、後からの修正が容易です。

会計ソフト導入のメリット④
青色申告を行っている個人事業主であれば、
会計ソフトを導入することにより複式簿記の
要件を満たすこととなりますので、青色申告
特別控除65万円の適用を受けることができ
ます。

 

会計ソフト導入によるデメリット

 

会計ソフトを導入することによるデメリッ
トは、入力した会計デ-タがPCの故障に
より消えてしまったり、消費税率の変更等
に伴って会計ソフトをバージョンアップす
る際に費用が発生するということです。

しかし、これらの問題点も会計データのバ
ックアップ体制を構築することや、バージョ
ンアップの際に若干の費用を支払うことによ
り解決することが可能です。

したがって、これらの問題点はそれほど大
きなデメリットではありません。

 

会計ソフトを導入する時期

 

会社設立1年目や会社設立準備中の方は、
設立第1期目から会計ソフトを導入した
ほうがいいでしょう。

また、会社設立後、既に決算を何度か経験
されている会社であれば、次の事業年度の
期首から会計ソフトを導入するのが一般的です。

しかし、会社設立後、何回か決算を経過し
ている会社でも、期の途中から会計ソフト
を導入することは可能です。

いずれの段階で会計ソフトを導入するにし
ろ、事前にある程度の準備が必要となります。

 

会計ソフト導入時に注意すべき事項

 

①会計ソフトの選び方
会計ソフトの導入時には、当然会計ソフト
を購入しなければなりません。

現在では、比較的安価な会計ソフトから、
高価な会計ソフトまで、様々な会計ソフト
が販売されています。

会計ソフトを選ぶ際、単に価格のみで選ん
でしまうと、後々使い勝手が悪かったり、
税制改正に対応したバージョンアップに
対応していなかったりと、様々な問題点が
発生してしまう可能性があります。

中小企業でよく使用されている会計ソフトは、
「弥生会計」(発売元:弥生)、
「JDL IBEX出納帳」(発売元:JDL)、
「財務応援」(発売元:EPSON)、
「freee」(発売元:freee)
等です。

これらの会計ソフトであれば、比較的安価で、
かつ、消費税率変更等の税制改正にも確実に
対応してくれます。

また、それぞれの発売元会社が、給与計算
ソフトや販売管理ソフト等を発売している
ため、それぞれのソフトを連動させること
により、より効率的な会計業務が可能とな
ります。

②会計ソフトの初期設定
会計ソフトは、パソコンにインストールすれ
ばすぐに使えるという訳ではありません。

会計ソフト導入時には、会計ソフトの各種
初期設定が必要となります。

具体的には、消費税や勘定科目、期首残高の
設定です。

特に勘定科目の設定については、会計ソフト
インストール時には数百個もの勘定科目が登
録されていますので、このまま使用すると
勘定科目を探し出すだけで大変な手間がかか
ってしまいます。

そうすると、会計ソフト導入のメリットであ
る会計業務の効率化が十分に達成できないた
め、この勘定科目を各会社に適した勘定科目
に整理して、会計業務を効率よく行えるよう
にしなければなりません。

③会計データのバックアップ
既に、会計ソフト導入のデメリットのところ
でも書きましたが、会計ソフトで入力した
会計データは、パソコン内に保存されている
ため、万一パソコンが壊れてしまった場合に
会計データも壊れてしまう可能性があります。

そこで、会計ソフトに入力したデータを何ら
かの形でパソコン以外の外部メディアにバッ
クアップしておいた方が安全です。

この外部メディアは、USBメモリー、外付け
HDD、CD、等何でも構いません。

また、税理士事務所と会計データのやり取り
を行っている場合には、税理士事務所で
会計データを保管しておいてもらうのが良い
でしょう。

 

このように、会計ソフトの導入は、会計ソフト
の選定と会計ソフト導入後の運用設定を考慮し
ながら進めましょう。

また、会計ソフトの入力は、手書きで会計
帳簿を作成するよりはかなり簡単ですが、
多少は簿記の知識が必要です。

当事務所では、会計ソフトのサポートと同時に、
簿記等の会計知識をサポートするプログラム
もありますので安心してご相談下さい。

ブログはじめました

投稿日:2014年09月29日

1.ブログ始めました
2.会社経営者や独立起業を目指す人達との出会い
3.夢と経営戦略と会計・税務
4.会社経営者と顧問税理士
5.会社経営者と顧問税理士とのギャップを埋める

 

ブログ始めました

 

初めまして、新宿で税理士事務所を
経営してます、税理士の屋(おく)と申します。

今までも事務所のホームページはあったのですが、
情報発信という意味では今一つでしたので、
今回はブログを取込んだ形のホームページにしてみました。

まず、簡単に自己紹介させていただくと、
私は、約15年前に税理士業界に入り、
約10年前の29歳の時に独立起業して
自分の税理士事務所を立ち上げました。

なので、はっきり言ってこの業界しか知りません。

 

会社経営者や独立起業を目指す人達との出会い

 

この15年間、様々な会社経営者や起業家の
方々と仕事をしてきました。

経営者では、
数百人規模の従業員を擁する会社の経営者、
少数精鋭で年間10億円の売上高をあげる経営者、
海外ビジネスに精通した若手経営者、
一から立ち上げた会社を上場(東証マザーズ)
させた経営者、等々。

独立起業を目指す方では、
ソニーや電通といった有名企業から独立起業される方、
資金や人脈がとても豊富な起業家、
非常に良いビジネスアイデアを持った起業家、
単身、海外でのビジネスに挑戦する起業家、等々。

私自身を成長させてくれる人々との出会いがありました。

もちろん、たまには
「この人、本当に独立起業して大丈夫かな?」
という人もいました。

しかし、一様に言えるのは、皆さんそれぞれ
大きな夢をもって会社を経営したり、
独立起業を目指したりされているということです。

会社経営者や独立起業を目指す方々の夢は、
企業理念や将来のビジョンともかかわってくる
だけに、会社を経営する際には非常に重要
であることは間違いありません。

 

夢と経営戦略と会計・税務

 

しかし、現実問題として、夢を持っているだけ
では事業は成功しません。そこに確かな経営戦略が
存在しなければなりません。

そして、その経営戦略を立てる際には、自分の
持っているリソース(人・物・金などの経営資源)
をどう活用していくか考えなければなりませんが、
その際に必要となるのが、会計や税務の知識です。

また、経営戦略を練るだけではなく、会社経営全般
にわたっても会計や税務の知識が必要になってきます。

にもかかわらず、経営者で会計や税務を理解して
いる方が本当に少ないというが私の率直な感想です。

経営者の方からは、
「そのために顧問税理士をつけているんだろ!」
と怒られそうですが・・・。

 

会社経営者と顧問税理士

 

多くの会社は、顧問税理士とのやりとりが希薄で、
相互のコミュニケーションが不足していて、
税理士の知識や経験を上手く活用できていないのです。

これには、税理士側の問題点もありますが、
経営者側の問題点もあります。

税理士側の問題点としては、
税理士が高齢等の理由で質問等に対するレスポンスが悪い、
メールやスカイプ等の連絡手段が使えない。

また、そもそも顧問税理士が忙しすぎて
打合せ時間を設定できない。

さらに、顧問税理士は会計や税務の知識は豊富だが、
コミュニケーション能力が低い等々、税理士側にも
様々な問題点があると思います。

経営者側の問題点としては、
そもそも何を相談して良いかわからない。
会計や税務のことは全て顧問税理士に任せているのだから
質問するのは失礼だと思っている。

飲食店等で営業時間が夜間なので、
税理士事務所の営業時間に打合せ時間
を取ることができない、等です。

私は、今まで、この税理士側と経営者側のギャップ
を埋めようと、様々な対応を実施してきました。

たとえば、
頻繁に海外出張される経営者との打ち合わせのため
にスカイプを導入したり、
営業時間が夜間の顧問先のために事務所の営業時間を
20:00まで延長したり、

と、経営者の方とのコミュニケーションの機会を
増やすとともに、私の方から積極的に、会社経営や
会計・税務に関するアドバイスを行ってきました。

 

会社経営者と顧問税理士とのギャップを埋める

 

会社経営者と顧問税理士とのギャップを埋める。

その一環として、このブログでは、
会社経営者や今後独立起業しようと考えている
方のために、会計や税務の情報を積極的に発信
していこうと思います。

今後このブログで、会計や税務に関する
情報のみならず、起業や融資等、会社経営
に関する情報を発信していきたいと思います。

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