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マイナンバー制度

投稿日:2017年07月06日

1.マイナンバー制度の概要
2.マイナンバーを使用する場面
3.マイナンバーと税金の申告
4.マイナンバーと情報管理

 

マイナンバー制度の概要

 

平成28年1月よりマイナンバー制度が導入
されましたが、果たしてどのような制度なのか
簡単にご紹介させていただきます。

マイナンバーとは国民一人一人が持つ12桁
の番号のことで、税金や社会保険、雇用保険
などの行政手続きに必要となる番号のことです。

このマイナンバーを使用することにより、国の
各種行政機関や市区町村役場の行政手続き
が効率化され、より迅速な行政運営が行える
ようになりました。

さらに、生活保護費の不正受給等が相次ぐ中、
マイナンバーで個人の収入等を把握し、その
ような不正受給を防止することも可能になります。

もちろん、公平な課税を行うためにもマイナンバー
が使用されることになります。

ではどのような場面でマイナンバーが必要に
なっていくのか具体的に解説していきたいと
思います。

 

マイナンバーを使用する場面

 

上記でも触れましたが、マイナンバーは行政
手続き等に利用されていますが、どういった場面
で必要になるのかを以下でご紹介したいと思います。

マイナンバー1

上記は総務省のHPから抜粋してきた資料ですが、
学生から主婦、高齢者に至るまでマイナンバーを
使用する場面は多々あります。

さらには、平成30年から銀行口座にもマイナンバー
が導入されることが決まっています。

ただ、銀行口座へのマイナンバーの本格的な
義務付けは平成33年とされ、徐々に実施され
ていくとされています。

このように個人情報を把握することにより、所得隠
しや生活保護の不正受給の防止が図られると同時に、
税金の徴収がより強化されます。

 

マイナンバーと税金の申告

 

平成28年度の確定申告からマイナンバーが
必要になりましたが、この制度が導入されれば
確定申告はどのように変化するのでしょうか。

例えば所得税ですと、マイナンバーによって
個人個人の所得がより正確に把握できるよう
になるため、所得の申告漏れを指摘される
可能性が高くなります。

というのも、マイナンバーの導入によるメリット
の一つとして挙げられるのが税金の確実な徴収です。

マイナンバーシステムで全国の税務署や
市区町村役場と連携することによって、
申告漏れがある人を捕捉できる可能性が
高くなります。

これにより、例えばいくつかの仕事
(アルバイトを含む)を掛け持ちしている場合でも、
マイナンバーによって簡単に個人個人の所得を
把握することが可能になります。

また、扶養親族の所得も容易に把握できるよう
になりますので、扶養親族に該当するのか否か、
これまで以上に事前にきちんと確認しておく必要
があるでしょう。

さらに、様々な支払調書にもマイナンバーを
記入しなければなりません。

因みに支払調書とは、会社の様々な支払
(給料、個人事業主への支払、報酬、配当、
家賃、等)を税務署に届け出る書類のことです。

(参考)支払調書の作成

代表的な支払調書は、弁護士や税理士に報酬
を支払った際に税務署に提出する「報酬、料金、
契約金及び賞金の支払調書」です。

この法定調書にも28年よりマイナンバーの
記載が義務付けられました。

マイナンバー2

これにより、今まで把握することが難し
かったキャバクラのホステスさんや風俗店
で働く方の所得把握も簡単になると言わ
れています。

 

マイナンバーと情報管理

 

このように、マイナンバーはとても便利な
システムなのですが、その扱いは極めて
慎重にしなければなりません。

最も気を付けなければならないのは情報漏洩です。

では、個人情報の情報漏洩について、
マイナンバー管理者はどのような対策を
講じていくべきなのでしょうか。

1つは、できるだけ紙で保管せずに、
セキュリティー対策を施したPC内で
管理し閲覧できる人を限定することです。

そうすれば偶発的な漏洩というものは
最小限にできるのではないかと思います。

どうしても紙で保管するのであれば、
厳重な管理下で保管する必要があります。

一方、どのように厳重な対策を講じていても
情報が流出してしまう場合がありますが、
そのような場合はどういった罰則があるのでしょうか。

例えば、正当な理由なく、業務で取り扱う
マイナンバーを他者に漏洩した場合には、
4年以下の懲役または200万円以下の罰金
という罰則規定がありますが、これは
マイナンバーの情報漏洩の中で一番重い
罰則となっています。

上記の罰則は故意による情報漏洩の場合
ですが、当然過失による漏洩もあります。

やはり重要な個人情報を扱う場合には、
マイナンバー管理者含め企業内部で対策を
立てる必要があるでしょう。

青色事業専従者給与

投稿日:2016年02月15日

1.個人事業主が親族に給与を支払う場合の原則
2.青色事業専従者給与とは
3.青色事業専従者給与を支給することのメリット
4.青色事業専従者になれる人
5.青色事業専従者になれない人

 

個人事業主が親族に給与を支払う場合の原則

 

多くの方が、個人事業主として毎年3月15日
に確定申告を行っていらっしゃることと思い
ます。

しかし、個人事業主が、「生計を一にする
親族」に給与を支払ったとしても、その
給与を個人事業主の経費とすることはで
きません。

※「生計を一にする親族」とは、税務上の
用語です。

たとえば、単身赴任の会社員が家族に生活費
を送金している場合や、一人暮らしの学生が
親から生活資金の仕送りを受けている場合は、
日常生活を送るための財布が同じなので「生計
を一にする親族」となります。

 

青色事業専従者給与とは

 

一方、個人事業主でも青色申告者の方は、
「生計を一にする親族」に給与を支払った
場合でも経費にすることが可能です。

この青色申告者が親族に支払う給与のこと
を青色事業専従者給与と言います。

この青色事業専従者給与は青色申告者にの
み認められた制度です。

しかし一方で、青色申告者が無条件で親族
に青色事業専従者給与を支給することがで
きるかというと、そうではありません。

青色事業専従者給与の支給を開始する際に、
税務署に「青色事業専従者給与に関する届出書」
という書類を提出しなければいけません。

「青色事業専従者給与に関する届出書」

 

青色事業専従者給与を支給することのメリット

 

では、青色申告者が親族に青色事業専従者
給与を支給することによるメリットは何な
のでしょうか。

それは、青色申告者自身の所得が分散さ
れることによる税金や国民健康保険料の
減額効果です。

日本の所得税は、所得が高い人ほど税率
が高くなる累進税率を採用しているため、
所得を一人に集中するよりも多数の人に
分散させた方が税率が低くなります。

その一方で、青色事業専従者給与を支給
される側である親族に税金や保険料がか
かってしまう可能性がありますが、年間
98万円までの青色事業専従者給与には
税金や保険料がかかりません。

(ただし、青色事業専従者給与を支給され
る親族は、扶養控除から外れてしまいます)

例として、所得金額500万円の青色申告者
が、その全額を自分の所得として申告した
場合と、奥さんに月額8万円(年間96万円)
の青色事業専従者給与を支払った場合、
さらに、奥さんとお子さんにそれぞれ月額8
万円(2人で年間192万円)の青色事業専従者
給与を支払った場合の、税金と国民健康保
険料を比較してみましょう。

青色専従者給与の試算
※数字は概算です
※国民健康保険料は、平成27年度の新宿区
の保険料率を参考にしています。

このように、個人事業主一人に所得を集中
させるよりも、親族に青色事業専従者給与
を支給したほうが、税金や保険料が低くな
ります。

この傾向は個人事業主の所得が多ければ多
いほど顕著になります。

 

青色事業専従者になれる人

 

「生計を一にする親族」で、以下の要件の
両方を満たす人は青色事業専従者になるこ
とができます。

①その年の12月31日時点で年齢が15歳以上

②その年の営業期間の半分以上の期間、
青色申告者の事業に従事していること。

上記の要件を満たしていれば青色事業専従者
給与を支給することは可能ですが、支給金額
はその青色事業専従者の業務の実態(勤務時間
や専門技能の有無、等)に見合ったものでなけ
れば認められません。

実際、個人事業主の税務調査では、必ずと言
っていいほど青色事業専従者給与について
確認されます。

 

青色事業専従者になれない人

 

たとえば、次のような人は青色事業専従者
にはなれません。

①高校生、大学生、専門学校生、等の学生
(ただし、夜間学校に通う学生の場合には
青色事業専従者になれる場合があります)

②他に職業を持っている人(ただし、他に
職業を持っていたとしても、アルバイト
等で勤務日数や勤務時間が短い場合には
青色事業専従者になれる場合があります)

③青色申告者の事業内容から見て、実質的
に勤務が困難な人(たとえば、病気で勤務
が困難な場合や、勤務地に通勤するのが困難

な程遠隔地に居住している場合、等)

新宿地域と税理士

投稿日:2015年09月25日

1.新宿地域の特徴
2.新宿と税理士事務所
3.新宿と相続税

 

新宿地域の特徴

 

新宿区と一口に行っても地域によって
さまざまな特徴があります。
新宿区で最も栄えているのは何といっ
ても新宿駅周辺です。

新宿駅には、山手線、中央線、総武線、
等のJR線のほか、都営新宿線や都営
大江戸線、東京メトロ丸の内線といっ
た地下鉄、小田急線、京王線、西武線
等の私鉄が乗り入れています。

JRだけで1~16番ホームまであります。
JRや地下鉄、その他の私鉄等の駅も含
めた1日の乗降客数は350万人にも上り
ます。

この乗降客数はもちろん世界一位でギネス
にも登録されています。

(ちなみに乗降客数世界2位は池袋駅、
世界3位は渋谷駅ということで、上位
10位くらいまでは日本の駅が独占して
います。しかし、インドとかって電車
の屋根の上にまで人が乗っているよう
なイメージで、電車の利用者も多そう
なのですが・・・電車の本数が少ない
のでしょうか。)

その新宿駅周辺ですが、西口は高層ビル
が立ち並ぶオフィス街で東口は歌舞伎町
がある歓楽街になります。この新宿の
高層ビル街や歌舞伎町は外国人観光客
の方にも人気があるようです。

新宿駅から少し歩くと新宿御苑という大
きな公園があり、週末は小さなお子さん
を連れた家族連れで賑わっています。

次に新宿区内で有名な場所といえば神楽坂
でしょうか。

昔の花街ですが、現在は昔の風情が残る
町並みで居酒屋や料亭等が立ち並びます。
ここも外国人観光客の方に人気の場所ですね。

また、新宿区には大学や病院、その他の
公的な施設も多数設置されています。

大学は、慶應義塾大学、早稲田大学、
学習院大学、等がありますし、病院は、
慶応義塾大学病院、国立国際医療研究
センター病院、東京女子医科大学病院、
東京医科大学病院、等日本でもトップ
クラスの病床数を誇る総合病院が多数
あります。

新宿区内のその他の公的な施設といえ
ば、もちろん新宿駅西口の東京都庁が
あります。

また市ヶ谷には防衛省もあります。

信濃町には国立競技場やその他のスポーツ
関連施設があり2020年東京オリンピック
のメーン会場になる予定です。

新宿には、こうしたオフィス街や歓楽街
さらには公的な施設が多数あるため、
これらに関連する企業が数多く事務所や
店舗を構えています。

これらの会社の多くは税務申告を行う必要
があるため、税理士事務所が必要になると
いう訳です。

(2015年)現在、新宿区には大小合わ
せて約500もの税理士事務所があります。

 

新宿と税理士事務所

 

上述しましたように、新宿区には多く
の会社があるため、それらの会社の
経理や税務を行う税理士も多数事務所
を構えています。

新宿区に事務所や店舗を構える企業に
は、非常に大規模な会社から中小企業、
さらには個人事業主まで様々な形があ
りますが、これらの企業の形によって
税務申告の方法も変わってきます。

例えば、中小企業であれば、法人税の
申告を新宿税務署と東京都税事務所に
行えば良い場合が大半です。

しかし大企業の場合、新宿以外に工場
や営業所を持っていれば、それらの地域
の道府県や市区町村にも税務申告を行わ
なければなりません。

また、個人事業主の方は、法人税の申告
ではなく所得税の申告を行うことになります。

このように、同じように見える企業でも、
税務申告となるとその方法は様々です。

 

新宿と相続税

 

相続税という観点から新宿地域を考え
てみますと、やはり税理士の役割は大
きいものがります。

といいますのも、新宿駅周辺の地価は
もちろんですが、新宿区全域にわたっ
て地価が高い地域が多く、新宿区内に
不動産を所有していらっしゃる方が亡
くなると、多くの場合相続税が課税さ
れます。

もちろん相続税というのは、亡くなら
れた方の不動産以外の資産(例えば、
預金、国債、株式)にも課税されます
が、新宿区に不動産を持っている場合
には、総資産に占める不動産の割合が
高くなる傾向にあります。

相続税の申告を行う上で難しいのは何と
いっても不動産の評価になります。

特に、評価を行おうとする不動産が高額
になると、その評価も慎重に行わなけれ
ばなりません。

新宿区は東京23区の中心に近く、千代田区、
港区、渋谷区、文京区、といった新宿区より
もさらに地価の高い区とも隣接しています。

新宿区の税理士事務所では、そういった難し
い相続税の申告も行っています。

家賃収入と確定申告

投稿日:2015年08月10日

1.アパート経営と家賃収入
2.確定申告の仕組み
3.アパート経営の収入と必要経費
4.減価償却について
5.確定申告を行う際の注意点

 

アパート経営と家賃収入

 

2020年には東京でオリンピック
が開催されます。

これに伴い、オリンピックの開催
される東京湾岸地域では地価の上昇
が目立ってきています。

この地価の上昇がいつまで続くかは
わかりませんが、地価上昇に伴って
アパート経営に乗り出す方が増加し
ています。

当然ですが、アパート経営をすると
家賃収入が発生しますよね。
家賃収入が発生するということは、
確定申告を行わなければいけないと
いうことになります。

では、どのようにして確定申告を行
うのでしょうか。

 

確定申告の仕組み

 

アパート経営の確定申告の仕組みは
簡単です。

まず最初に3つの用語を理解しておき
ましょう。
「収入」「必要経費」「所得」の3つ
です。

「収入」とは、アパート経営の場合、
入居者から受け取る家賃や管理費等の
ことです。

「必要経費」とは、アパート経営を行っ
ていくうえで必要になる出費のことです。
言い換えれば、上記の「収入」を得るた
めに必要な出費です。

「所得」とは、上記の「収入」から
「必要経費」を差し引いた残りです。

したがって、「収入」と「必要経費」の
金額を確定させれば、「所得」は差し引き
で求められるという構造になっています。

以下で、この3つの内容についてもう少し
詳しく見ていきたいと思います。

 

アパート経営の収入と必要経費

 

収入
まず「収入」は、大家さんが入居者から
受け取る「家賃」「共益費」「礼金」
「更新料」「敷金や保証金」のうち返還
しないものです。

「家賃」「共益費」「礼金」「更新料」は
一般的に返還しないものですので「収入」
になります。

一方、敷金や保証金は一般的に返還するか、
または退去時の原状復帰やクリーニング代
としての支出と相殺するものですので、
確定申告を行う上では「収入」とはならず
に預り金となります。

必要経費
次に「必要経費」は、アパート経営を行って
いくうえで必要になる様々な出費のことで、
例えば以下のようなものがあります。

租税公課…固定資産税、事業税、印紙税、不動産取得税

損害保険料…火災保険料、地震保険料

修繕費…退去時のクリーニング費用、原状復帰費用

減価償却費…建物や設備の価値減少分

借入金利子…借入金の返済のうち利息部分

地代家賃…土地や建物を賃借している場合の賃料

管理費…管理会社への支払

手数料…不動産会社へ支払う仲介手数料

水道光熱費…共用部分の電気代、水道代

所得
最後に「所得」ですが、これは以下の
計算式で計算できます。

「収入」-「必要経費」=「所得」

ここまで計算できれば、あとはこの
「所得」に応じた税率を乗じて税額を
計算することができます。

 

減価償却について

 

アパート経営者の確定申告の際、何が
最も面倒かといえば、「必要経費」の中
にある減価償却費を計算することでは
ないでしょうか。

この減価償却費というのは、アパートを
建てた際の建築費やその後の増改築費等
を、法律で定められた法定耐用年数で
「必要経費」に計上していくということです。

【法定耐用年数の例】
法定耐用年数

例えば、2,000万円で建てたアパートの
法定耐用年数が10年だとすると、毎年の
減価償却費は以下の算式により計算する
ことになります。

アパートの建築費2,000万円÷法定耐用年数10年=1年あたりの減価償却費200万円

この例だと、1年あたり200万円の減価償却費
を10年に分けて「必要経費」に計上していく
ということになります。

少し難しく感じますが、アパート経営の
確定申告を行う際にはとても重要なこと
ですので頭に入れておいてください。

 

確定申告を行う際の注意点

 

アパート経営の確定申告を行う際のその他の
注意点としては、以下のようなものがあります。

申告期限
確定申告の期限は毎年3月15日までになります。
例えば、平成27年1~12月分の確定申告は
翌年の3月15日までに行うことになります。

申告期限に遅れてしまうと無申告加算税と
いう懲罰的な税金が別途課税されますので
ご注意ください。

納税期限
税金の納付期限も、申告期限と同じ
3月15日になります。
銀行や郵便局で納税することができ
ます。
また、電子申告されている場合には、
ネットバンクによる納税も可能です。

白色申告と青色申告
アパート経営に限ったことではあり
ませんが、確定申告には二つの種類が
あります。
「白色申告」と「青色申告」です。

「個人事業主の青色申告」で書きまし
たのでここでは詳しく書きませんが、
青色申告者には白色申告者にはない
様々な特典が与えられています。

結果として白色申告者よりも青色申告者
の税額が低くなりますので、なるべく
青色申告を選択するようにしましょう。

個人事業主の青色申告

投稿日:2015年06月10日

1.個人事業主の青色申告とは
2.青色申告の特徴
3.個人事業主の青色申告のメリット
4.青色申告者となるために必要な手続き

 

個人事業主の青色申告とは

 

個人事業主として事業を行う場合、毎年の
売上高や経費、利益等を計算して、翌年の
3月15日までに税務署に申告しなければな
りません。

この申告のことを一般的に確定申告といます。

実は、この個人事業主の確定申告には2
種類の方法が存在しています。白色申告
と青色申告です。

では、この個人事業主の白色申告と青色申告
はどこがどう違うのでしょうか。

 

青色申告の特徴

 

次の表をご覧ください。

青色申告の特典

このように青色申告には、白色申告には
ない様々な特典が認められている代わり
に、(65万円の控除を受ける場合には)
複式簿記での記帳と、貸借対照表の作成
という、ある程度高度な会計知識が要求
されています。

複式簿記や単式簿記ってなんだか聞きな
れない言葉ですよね。この複式簿記や
単式簿記とは記帳方法の種類です。

簡単に説明しますと、
単式簿記は、お金の動きを一面のみとら
えます。一方、複式簿記は、お金の動き
を二つの面からとらえます。

例えば、個人事業主が仕事のための
電気代5,000円を9月28日に支払っ
た場合を考えてみます。

単式簿記では、
9月28日 電気代 5,000円
と、その使い道のみが記帳されます。

一方、複式簿記では、
(現金で支払った場合)
9月28日 電気代 5,000円/現金 5,000円
(預金からの引落の場合)
9月28日 電気代 5,000円/預金 5,000円
というように、使い道に加えてその支払
い手段も記帳されます。

(支払い手段とは、現金や預金はもちろん、
手形や小切手、クレジットカード、掛によ
る支払、等々、どのような資産により当該経費
を支払ったかということです。)

このように、複式簿記は、お金の動きを二つ
の面からとらえるため、より詳細な記帳を
行うことができる反面、単式簿記よりも
複雑な記帳方法となってしまうのです。

また、青色申告の場合、貸借対照表も作成
しなければなりませんが、これは複式簿記
が理解できる方であればそんなに難しくあ
りません。

では、このように手間をかけてまで青色申告
を選択するメリットは何なのでしょうか。

 

個人事業主の青色申告のメリット

 

上の表にも書きましたが、個人事業主
が青色申告をする主なメリットは以下の
通りです。

1.青色申告特別控除

青色申告者が、確定申告の期限内、つまり
3月15日までに確定申告を行えば65万円
(または10万円)の青色申告特別控除の
適用を受けることができます。

どういうことかというと、
個人事業主が確定申告を行う際には、
売上高-経費=利益
利益×税率=税金
という形で計算を行っていきます。

青色申告者は、上記算式の利益から65万円
(または10万円)の青色申告特別控除を
差引くことができるため、白色申告者より
も税額が数万円~数十万円も低くなります。

2.青色事業専従者給与

白色申告の個人事業主は、同居の家族等
が事業を手伝ったとしても、給与を出す
ことができません。

一方、青色申告の個人事業主は、同居の
家族等が事業を手伝った場合、給与を出
すことが可能になります。

家族に給料を出すことができると何が
メリットなのかと言いますと、その支払
った給与が個人事業主の経費となるため、
結果として家族全体の税額が低くなる
ことです。

家族に青色事業専従者給与を支払う場合
には、税務署に「青色事業専従者給与に
関する届出書」を提出しなければいけま
せんのでご注意ください。

「青色事業専従者給与に関する届出書」
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/12.pdf

提出期限は、

これから独立起業される方は、独立起業
後2ヶ月以内

今後、新たに青色事業専従者給与額を支払
おうとする場合は、青色事業専従者給与額
を支払おうとする年の3月15日までとなっ
ています。

3.赤字(純損失)の繰越

青色申告の個人事業主の場合、開業1年目
に経費がかさんで300万円の赤字になった
とします。

このような場合、その赤字300万円を3年
間繰越して、それ以降の年の黒字と相殺
することができます。

たとえば、2年目に200万円の黒字、
3年目に400万円の黒字が出た場合、

1年目の赤字300万円と相殺ができます
ので、2年目は黒字200万円全額を相殺
してゼロ、3年目は残った赤字100万円
を相殺して300万円(黒字400万円-
赤字の残り100万円=300万円)に対し
て税金がかかるということになります。

一方、白色申告の個人事業主の場合、
事業が赤字に陥ってしまった場合に
はその赤字は無かったものとみなさ
れます。

ということは、それ以降の年度で黒字
が出た場合、その黒字額にそのまま税金
がかかるということになります。

 

青色申告者となるために必要な手続き

 

これから独立起業される方や、今まで
白色申告だった個人事業主の方が
青色申告を行おうとする場合、税務署
に「所得税の青色申告承認申請書」
を提出しなければなりません。

http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/09.pdf

提出期限は、

これから独立起業される方は、独立起業
後2ヶ月以内

今まで白色申告だった個人事業主の方が
青色申告を行おうとする場合は、青色申告
しようとする年の3月15日までとなって

います。

給料の源泉徴収

投稿日:2015年05月11日

1.給料の源泉徴収義務
2.給料の源泉所得税の納税義務者
3.給与所得の扶養控除等(異動)申告書
4.給料の源泉徴収税額表
5.「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」を提出しない場合
6.源泉徴収した所得税の納付期限

 

給料の源泉徴収義務

 

何か事業を行う場合、給料に関する知識
は欠かせません。

従業員の給料の決め方に始まり、
毎月の給料計算、給料明細書の作成、給料の振込、
そして、毎年の給料の昇給、給料の年末調整、等々、
給料に関する業務は多岐にわたります。

会社を経営している場合には、当然、役員
報酬や従業員の給料を支払うことになりますし、
個人事業主の方でも従業員やアルバイトを雇用
した場合には給料を支払うことになります。

給料を支払う際に注意しなければならな
いのが所得税の源泉徴収です。

所得税の源泉徴収とは、給料を支払う際に、
その給料にかかる所得税を、給料の支払者で
ある会社や個人事業主が徴収し税務署に納
付するという制度です。

 

給料の源泉所得税の納税義務者

 

役員報酬や給料を支払っていて、所得税を
源泉徴収する必要のある会社や個人事業主
のことを源泉徴収義務者と言います。

源泉徴収義務者は、役員や従業員に支払う
給料から所得税を源泉徴収(控除)し税務署
に納付する義務を負うことになります。

 

給与所得の扶養控除等(異動)申告書

 

では、給料を支払う際に源泉徴収しなければ
いけない所得税はいくらなのでしょうか。

これは、その給料を受給する役員や従業員が、
「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」を
源泉徴収義務者である会社や個人事業主に提出
しているか否か、また、配偶者や扶養親族の
人数により変わってきます。

「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」とは、
給料の支払いを受ける役員や従業員が、配偶者
控除や扶養控除、障害者控除等の各種所得控除
を受けるために、源泉徴収義務者である会社や
個人事業主に提出しなければならない書類です。

したがって、給料の受給者がこの「給与所得の
扶養控除等(異動)申告書」を提出していないと、
各種所得控除を受けることはできません。

この、「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」
は、毎年、その年の最初の給料の支給日の前日ま
でに、源泉徴収義務者に提出しなければなりません。

また、「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」
は、原則として1人1枚しか提出することができません。

どういうことかと言いますと、一人で2つ以上の
会社で勤務している方は、そのうちのいずれか1社
にしか提出できないということです。

この、「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」
を提出することにより、次に説明する「源泉徴収
税額表」の「甲」欄で、源泉徴収する所得税額を
計算することができます。

 

給料の源泉徴収税額表

 

給料から源泉徴収しなければいけない所得税額は、
国税庁が発行している「源泉徴収税額表(平成27年版)」
を見て確認することになります。

源泉徴収税額表(平成27年版)

表の見方は、給料額面金額から社会保険料
(健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、
等の合計)を差し引いた金額を「その月の
社会保険料等控除後の給与等の金額」欄に
当てはめ、あとは、「扶養親族等の数」に
より税額を求めます。

たとえば、月給給料30万円、社会保険料4万円、
扶養親族等の数が2人(妻と子供1人)の方であれば、
「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額」
欄の「260,000以上263,000未満」のところを見ます。

扶養人数が2人なので、「扶養親族等の数」2人
のところを見ると税額が3,730円となっていま
すので、この税額を給料から控除します。

源泉徴収税額表(平成27年版)

源泉徴収税額表

この人の給料明細を簡単に例示すると以下のよう
になります。

(例)給料明細
給料(額面)300,000円
社会保険料 ▲40,000円
源泉所得税  ▲3,730円
差引支給額  256,270円

 

「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」を提出しない場合

 

他に主たる勤務先がある等の理由で、役員や従業員が
「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」を提出し
ない場合には、源泉徴収義務者は「源泉徴収税額表」
の「乙」欄で所得税を源泉徴収しなければなりません。

この場合、税額表を見てもわかるように「甲」欄に
比べてかなり高い税額設定になっています。

したがって、複数の会社で勤務している会社員は、
各会社から給料の源泉徴収票を発行してもらい
確定申告を行うことにより、年間の所得税を清算
することになります。

 

源泉徴収した所得税の納付期限

 

給料から源泉徴収した所得税は、原則として、
給与などを実際に支払った月の翌月10日まで
に税務署に納めなければなりません。

納付が遅れると、不納付加算税や延滞税等の
加算税が課せられますので、ご注意ください。

また、この納税の際に使用する税金の納付書は、
「給与所得、 退職所得等の所得税徴収高計算書」と
いうもので、これは税務署でもらうことができます。

しかし、「使用する従業員が10人未満」である場合には、
給料から源泉徴収した所得税を、半年分まとめて納める
ことができる特例があります。これを「源泉所得税の納期
の特例」といいます。

この特例を受けていると、納付時期は以下のようになります。
1~6月に支払った役員報酬や給料等については、
7月10日までに納付。
7~12月に支払った役員報酬や給料等については、
翌年1月20日までに納付。

この特例を受けるには、税務署に「源泉所得税
の納期の特例の承認に関する申請書」を提出しな
ければなりません。

また、この特例は、申請書を提出した月からではなく、
その翌月 以降の役員報酬や給料等の支払いから適用
されますのでご注意ください。

個人事業主の源泉徴収制度とは

投稿日:2015年04月10日

1.個人事業主の源泉徴収制度とは
2.所得税の源泉徴収が必要な個人事業主
3.源泉所得税の徴収義務
4.個人事業主から源泉徴収した所得税の納付期限と徴収漏れ

 

個人事業主の源泉徴収制度とは

 

何か事業を行う場合、個人事業主との取引
が発生することがります。

個人事業主とは、営業の形態が会社ではなく、
個人として事業を行っている人のことをいいます。

個人事業主だからといって、事業を運営して
いくうえで何か不都合があるというわけで
はありませんが、この個人事業主との取引で
注意すべき点は、所得税の源泉徴収制度です。

どういうことかといいますと、個人事業主
の方へ報酬を支払う際には、多くの場合、支払
者が支払金額の10.21%(原則10%+震災復興
特別税0.21%)の所得税を源泉徴収して税務署
に納付する義務があります。

また、個人事業主の方への支払金額が100万
円を超える場合には、100万円を超える部分
に対して20.42%(原則20%+震災復興特別税
0.42%)の所得税を源泉徴収しなければなり
ません。

一方、所得税を源泉徴収された個人事業主は、
毎年の確定申告時に、本来支払うべき所得税の
金額から、既に源泉徴収されている所得税の金
額を控除して納付税額を計算することとなり
ます。

このように、個人事業主から見れば、源泉徴
収制度は所得税の前払いということになります。

 

所得税の源泉徴収が必要な個人事業主

 

個人事業主の方に支払う報酬については、全て
所得税を源泉徴収しなければいけないのかとい
うとそうではありません。

以下に例示するような報酬を個人事業主に支払
う場合には所得税を源泉徴収しなければいけま
せんが、たとえば、大工さんや技術系の職人、
物販や製造業に携わるような個人事業主に対す
る支払は、所得税の源泉徴収が不要です。

1.原稿やイラスト、写真、作曲、各種デザイン
等、文章やデザイン作成の報酬(個人事業主)

2.税理士、弁護士、司法書士、社会保険労務士、
行政書士等、資格業の方の報酬(個人事業主)

3.社会保険の診療報酬(個人事業主)

4.プロ野球選手やサッカー選手等、プロスポーツ
選手の報酬(個人事業主)

5.テレビや映画、ラジオ等の出演料、および、
芸能人の報酬(個人事業主)

6.キャバクラやバーなどでホステスが受取る
報酬(個人事業主)

7.プロスポーツ選手が受取る一時的な契約金
(個人事業主)

8.広告宣伝のために支払う賞金や景品等の金品

個人事業主に報酬を支払う場合には、その
個人事業主が上記のような職業に該当するか
否か、慎重な判断が必要です。その個人事業主
が上記のいずれかに該当する場合には、所得税
の源泉徴収が必要となります。

 

源泉所得税の徴収義務

 

この所得税の源泉徴収義務は、報酬を支払う側に
あります。したがって、個人事業主からの請求書
に源泉所得税の金額が記載されているか否かに関係
なく、報酬の支払者が、自分で支払先の個人事業主
が上記の職業に該当するか否かを判断し、源泉所
得税額を計算し納税しなければなりません。

たとえば、前記の職業に該当する個人事業主の
方に仕事を依頼し、その金額が315,000円(本
体価格300,000円+消費税15,000円)だった
場合、

本来であれば30,630円(本体価格300,000円×
税率10.21%=30630円)の所得税を源泉徴収
しなければいけない訳です。

したがって、個人事業主の方へ支払う金額は
284,370円(315,000円-30,630円=284,370
円)となります。これを一般的な請求書の書式
で上から順に示すと以下のようになります。

(例)個人事業主からの請求書
請求金額    300,000円
源泉所得税額 ▲30,630円
消費税額    15,000円
差引請求金額  284,370円

 

個人事業主から源泉徴収した所得税の納付期限と徴収漏れ

 

この30,630円の源泉所得税は、原則として、
個人事業主に支払いを行った月の翌月10日ま
でに税務署に納付しなければなりません。

納付が遅れると、不納付加算税や延滞税等の
加算税が課せられますので、ご注意ください。

ちなみに、この際使用する源泉所得税の納付書は
「報酬・料金等の所得税徴収高計算書」というも
のになります。

また、先述したように、所得税の源泉徴収
義務は、報酬を支払う側にあります。間違
えて、支払い時に所得税を源泉徴収してい
なかった場合でも、源泉徴収すべきだった
金額を支払者が納税しなければなりません。

先述の例を使って説明すると、所得税30,630円
を源泉徴収せずに、315,000円をそのまま個人
事業主に支払ってしまった場合、後々の税務調
査で「所得税の源泉徴収漏れ」を指摘され、
追加で30,630円の源泉所得税を納付すること
になります。

そうすると、合計で345,630円(個人事業主
に支払った315,000円+税務調査での追加
納税額30,630円)を支払うこととなってし
まいます。

もちろん、税務調査での追加納税額30,630円の
部分については、本来は請求金額から控除して
支払わなければいけなかったものなので、個人
事業主本人に返還請求することも可能です。

しかし、何年も前のことなので相手が素直に
応じない、相手が事業所の移転や廃止をして
いて連絡が取れない、その他にも、個人事業主
の側も確定申告の修正が必要になったり、
返還請求すると自社の信用問題にかかわる等
の問題があり、すんなり返還してもらうという
訳にはいきません。

こういったことが無いように、個人事業主に
報酬を支払う場合には、必ず相手の職業を確
認し、所得税の源泉徴収が必要か否かを確認
して支払うようにしましょう。

 

税理士や弁護士報酬についての特例

 

税理士や弁護士等の報酬についても、原則と
して他の個人事業主に支払う報酬と同様、
支払者が支払金額の10.21%(または20.42%)
の所得税を源泉徴収して、支払った月の翌月
10日までに税務署に納付しなければなりません。

しかし、この際使用する源泉所得税の納付書
は、一般の個人事業主の場合に使用する「報酬・
料金等の所得税徴収高計算書」ではなく、
「給与所得、退職所得等の所得税徴収高計算書」
というものになります。

さらに、税理士や弁護士等の報酬については
特例があります。
それは、「源泉所得税の納期の特例」という
制度です。

この特例は、本来毎月納付すべき源泉所得税を、
半年に一度まとめて納付できるようにするもの
です。

納付時期は以下のようになります。
1~6月に支払った税理士や弁護士等の報酬に
ついては、7月10日までに納付。
7~12月に支払った税理士や弁護士等の報酬に
ついては、翌年1月20日までに納付。

銀行等に出向く手間暇が省けるため、私が担当
させていただいているお客様のほとんどが、
この源泉所得税の納期の特例を使って半年に
一度の納税を選択しています。

ただし、この特例を選択するには一つだけ条件
があります。それは、「使用する従業員が10人
未満であること」です。この条件に当てはまれ
ば、源泉所得税の納期の特例の承認を受けるこ
とができます。

この特例を受けるには、税務署に「源泉所得税
の納期の特例の承認に関する申請書」を提出し
なければなりません。この特例は、申請書を
提出した月ではなく、その翌月以降の報酬の
支払いから適用されますのでご注意ください。

源泉所得税の納期の特例の承認は、従業員の
お給料等にも適用できますが、その詳細につ
いてはまた「給料の源泉徴収」ということで
別途書きます。

このように、税理士や弁護士等の報酬について
は、他の個人事業主の場合とは異なる取り扱い
となる場合がありますので、税額計算や納税の
際には注意しましょう。

交際費と会議費

投稿日:2014年12月17日

1.交際費とは
2.会議費とは
3.個人事業主と交際費
4.交際費と税務調査
5.交際費と会議費
6.社内の者だけでの飲食

 

交際費とは

 

交際費とは、「自社の取引先(得意先や仕入先)
に対して、接待、慰安、贈答、等を行うため」に
支出する費用のことです。

この交際費ですが、法人税を申告するうえで
どのくらい経費として認められるかは、その時
の経済・財政状況によって頻繁に変わります。

現在、中小企業(資本金1億円未満の会社)
の場合、交際費のうち下記1か2のいずれか
多い金額まで法人税法上の経費とすること
が可能です。
1.交際費の合計金額のうち年間800万円
2.取引先との飲食に使った交際費の50%
(※2014年12月時点)

一方、資本金が1億円以上の大きな会社の
場合、上記1は認められず2の金額までし
か交際費として認められません。

 

会議費とは

 

自社の役員や従業員のみ、または、社外の
取引先を交えて行った打合せや会議で、そ
の打合せや会議の際に提供される飲食物が
通常の昼食程度のものである場合には、その
飲食費は会議費になります。

 

個人事業主と交際費

 

個人事業主の場合、支出した交際費の全額が
経費として認められます。

したがって交際費という点から見れば、税務上、
法人よりも個人事業主の方が有利ということに
なります。

しかし、個人事業主の場合にも、交際費の原則
である「自社の取引先(得意先や仕入先)に対
して、接待、慰安、贈答、等を行うため」の支出
という点は変わりありませんのでご注意ください。

 

交際費と税務調査

 

中小企業の場合、交際費として認められるのは、
年間800万円または飲食に使った交際費の50%
のいずれか大きい金額までです。

一方、資本金が1億円以上の大きな会社の場合、
交際費として飲食に使った金額のうち50%まで
しか経費として認められません。また、飲食費
以外の交際費は全く認められません。

したがって、本来交際費に該当するはずの支出を、
会議費等の他の科目に置き換えて経費にしてしま
うようなことが行われがちです。

しかし、このようなことは税務署もお見通しです
ので、税務調査の際には、本来交際費に該当する
支出が会議費等の他の科目に含まれていないか
調べることがあります。

また、中小企業や個人事業主でも交際費の
税務調査は行われます。

これは、本来交際費にも会議費にも該当し
ないはずの、仕事とは関係の無い家族旅行
や友人との飲食が交際費として計上されて
いないかどうか確認するためです。

 

交際費と会議費

 

取引先との懇親を目的とした飲食費は、原則として
交際費になります。

しかし、このうち一定の範囲内の飲食については
会議費として処理することが認められています。

その一定の範囲内とは、「一人あたりの金額が
5,000円以下の飲食費」です。

たとえば、自社の役員と従業員および取引先の
従業員2名の合計4人で行った飲食については、
合計金額が20,000円以下であれば、交際費では
なく会議費として処理することができます。

なお、この「一人あたりの金額が5,000円以下
の飲食費」を会議費として処理するには、これら
飲食の事実がわかる領収書とともに、以下の事項
を記載した書類を作成して保管しておかなければ
なりません。

1.飲食の年月日
2.飲食に参加した者の氏名または名称とその関係
3.飲食に参加した人数
4.飲食の合計金額と1名あたりの金額
5.店名とその所在地
6.その他参考となるべき事項

 

社内の者だけでの飲食

 

先程の、「一人あたりの金額が5,000円以下の
飲食費」を会議費として処理することができる
のは、取引先等の社外の人と飲食した場合に限
られています。

社内の者だけで仕事の打合せ等のために飲食した
場合には、原則通り、その飲食が会議費の範囲内
のものであれば会議費となり、範囲外の飲食費
は交際費となります。

また、当然ですが、仕事と関係の無い飲食は会社
の経費とすることができません。このような場合、
その飲食にかかった金額は、飲食した者に対する
役員賞与または給与として処理されることになります。

支払調書の作成

投稿日:2014年11月29日

1.支払調書とは
2.支払調書の種類
3.各支払調書の作成
4.給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表

 

支払調書とは

 

たとえば、外注先の個人事業主やフリーランス
の方へ報酬を支払う際には、支払者が支払金額
の10.21%(源泉所得税10%+復興特別所得税
0.21%)の所得税を源泉徴収して支払います。

このように、個人事業主やフリーランスの方へ
報酬を支払って源泉徴収を行った場合には、
その支払先や支払金額、源泉徴収税額等を
記載した書面を作成し税務署に提出しなけ
ればなりません。

この書面のことを支払調書といいます。

 

支払調書の種類

 

支払調書の種類は「報酬、料金、契約金及び
賞金の支払調書」をはじめとして何十種類
(ざっと数えただけでも60種類)もあります。

しかし、一般的な会社が作成する可能性の高い
支払調書は下記の6種類のみです。これらの
支払調書は、支払の都度作成するのではなく
年度(1~12月)ごとにまとめて作成します。

1.給与所得の源泉徴収票
2.退職所得の源泉徴収票
3.報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
4.不動産の使用料等の支払調書
5.不動産等の譲受けの対価の支払調書
6.不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書

以下で順番に説明していきます。

 

各支払調書の作成

 

1.給与所得の源泉徴収票
もっとも一般的なものが「給与所得の源泉徴収票」
になります。これは、自社の役員や従業員に給料
を支払った場合に作成しなければなりません。

給与所得の源泉徴収票

(主な記載事項)
支払を受ける者の住所と氏名
支払金額および源泉徴収税額
各種所得控除の情報

2.退職所得の源泉徴収票
最近は退職金制度を導入している会社も少なく
なりましたが、退職金を支給する会社ではこの
「退職所得の源泉徴収票」を作成しなければな
りません。

退職所得の源泉徴収票

(主な記載事項)
支払を受ける者の住所と氏名
支払金額および源泉徴収税額
勤続年数

3.報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
外注先の個人事業主やフリーランスの方へ報酬
を支払う際には、支払者が支払金額の10.21%
(源泉所得税10%+復興特別所得税0.21%)
の所得税を源泉徴収して支払います。

個人事業主やフリーランスの方へ報酬を支払っ
た場合には、支払調書を作成しなければなり
ません。

報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書

(主な記載事項)
支払を受ける者の住所と氏名
支払金額および源泉徴収税額
報酬の種類

4.不動産の使用料等の支払調書
事務所や店舗、駐車場等の不動産を賃貸によ
り使用している場合には、その支払内容を
記載した支払調書を作成しなければなりま
せん。

ただし、同一の者に対する1年間の支払金額
が15万円以下のものについては支払調書を
作成する必要はありません。

不動産の使用料等の支払調書

(主な記載事項)
賃料の支払を受ける者の住所と氏名
賃貸物件の所在地
支払金額

5.不動産等の譲受けの対価の支払調書
土地や建物等の不動産を購入した場合には、
その購入内容を記載した支払調書を作成し
なければなりません。

ただし、購入金額が100万円以下のものにつ
いては支払調書を作成する必要はありません。

不動産等の譲受けの対価の支払調書

(主な記載事項)
購入代金の支払を受ける者の住所と氏名
購入物件の所在地
支払金額

6.不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書
土地や建物等の不動産を売買または賃貸した
場合、仲介を行った不動産業者に対して仲介
手数料を支払います。この仲介手数料を支払
った場合には支払調書を作成しなければなり
ません。

ただし、同一の者に対する1年間の支払金額
が15万円以下のものについては支払調書を
作成する必要はありません。

不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書

(主な記載事項)
仲介手数料の支払を受ける者の住所と氏名
売買金額や賃貸料
仲介手数料の金額

 

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表

 

「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」
とは、上述した支払調書1~6をまとめたA4版
の書類になります。この書類には、各支払調書
に記載された金額や人数を合計して記載します。

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表

この「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」
は、毎年1月31日までに、前年分(1~12月)につ
いて記載したものを提出しなければなりません。

また、「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」
を提出する際に、上述した支払調書1~6を添付して
提出しなければなりません。

詳しくは、
「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の書き方」
をご覧ください。

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の書き方

法人化のメリット

投稿日:2014年11月13日

1.法人化による4つのメリット
2.法人化の3つのデメリット
3.一人事業の法人化と税金
4.二人以上の事業の法人化と税金

 

法人化による4つのメリット

 

現在、個人事業主として事業を行っている
方が、法人化した場合には、どのような
メリットがあるのでしょうか。

法人化によるメリット1(信用)
取引先が上場会社等の場合、個人事業主で
は取引してもらえない場合があります。
同様に、インターネットショッピングモールへ
の出店も個人事業主では困難な場合があります。

このような場合には、それらの会社と取引
を行えるように、現在行っている個人事業を
法人化する必要があります。
また、求人募集の際にも、法人の方が信用度
が高いと思われる傾向があります。

法人化によるメリット2(有限責任)
個人事業主の場合、債務はすべて返済しないと
いけません。
一方、株式会社や合同会社の場合、株主は出資
の範囲内で責任を負うという有限責任が採用さ
れています。

有限責任とは、会社の債務はあくまで会社の
債務ですので、その債務を会社の株主が返済
する必要は無いということです。株主は、会
社設立時または増資時に出資した金額以上に
債務を負うことはありません。

法人化によるメリット3(青色欠損金)
個人事業主の場合、青色欠損金は3年間繰越
して、その後の利益と相殺することができます。
一方、法人の場合、青色欠損金は9年間繰越
すことが可能です。

※青色欠損金とは、ある事業年度に損失が出た
場合、その後の事業年度の利益と相殺できる
という制度です。この損失を繰越せる期間が、
個人と法人で異なるのです。
もちろん、繰越せる期間が長い方が有利です。

法人化によるメリット4(税金)
個人事業主と法人では、税金の計算方法が
全く異なるため、収入金額にもよりますが
節税することが可能となります。

 

法人化の3つのデメリット

 

法人化によるデメリット1(費用)
法人の設立や維持に費用がかかります。
会社の設立費用は、株式会社であれば
約25万円、合同会社であれば約9万円、
くらいです。

また、個人事業主の場合、利益が出て
いなければ税金がかかりません。
一方、法人の場合、利益が出ていなく
ても年額7万円の税金がかかります。

法人化によるデメリット2(経理)
個人事業主の場合、白色申告であれば
簡単な会計帳簿を付ければ良いことに
なっています。
一方、法人の場合、複式簿記の原則に
従って会計帳簿を付けなければなりません。

法人化によるデメリット3(社会保険)
個人事業主の場合、従業員が4人以下
であれば社会保険への加入は任意です。
一方、法人の場合、社長一人の法人で
あっても社会保険に加入しなければな
りません。

現在、年金の支給開始年齢は65歳ですが、
将来的に68歳や70歳まで引き上げられる
可能性が高くなっています。

高額な厚生年金保険料(2014年11月現在:
会社と給料の受給者の負担分を合わせて、
給料の17.47%が保険料)を支払っても、
将来的にその年金を何年間受給できるのか
考えると、個人事業主が加入する国民年金
でも十分かなと、個人的には思います。

あとは、国民年金基金に加入する等、
個々の自助努力で老後に備えた方が
賢い方法かもしれません。

※ちなみに、先ほどの厚生年金保険料
17.47%に、一般的な中小企業が加入
する全国健保協会の健康保険料率(
2014年11月現在[東京都]:会社と給料
の受給者の負担分を合わせて、給料の
11.69%が保険料)を加えると29.16%
の保険料となり、かなり高額の社会保険
料の負担となります。

 

一人事業の法人化と税金

 

個人事業主として、奥様やお子様と一緒
に事業を行っている場合であれば、その
奥様やお子様に青色事業専従者給与とい
う給料を支給することができます。

結果として、所得の分散効果で、家族
全体としての税金は少なくなります。

しかし、一人で個人事業を行っている場合、
家族に青色事業専従者給与を支払うという
ことができません。

事業の所得は、全て個人事業主本人の所得
として課税されますので、結果として税金
が多くなってしまいます。

このような場合には、個人事業主の所得が
900万円を超えた時点で法人化を考えた方
がいいです。

理由は簡単で、所得税よりも法人税の方が低
くなるためです。

個人の場合、所得が900万円を超えた時点
で、所得税と住民税を合わせた税金の負担率
が43.69%となっています。

※2014年11月現在(以下同様)

法人の場合は、最も税率が高い800万円超の
法定実効税率でも35.64%となっています。

「所得税43.69%>法人税35.64%」
もちろん税率が低い方が有利なので法人税の方
が有利となります。

一方、個人事業主の所得が900万円以下の場合
、所得税と住民税を合わせた税金の負担率は
33.48%となります。

これだと、法人の最も高い800万円超の法定実効
税率35.64%と比べて所得税の方が低くなってい
ます。

「所得税33.48%<法人税35.64%」
この場合には所得税の方が有利になりますので、
個人事業主のままでいた方が良いということに
成ります。

法人化した場合の役員報酬の設定金額でも税額
は大きく変わりますが、ザックリと、個人事業主
で1000万円を超える所得がある人は法人化を
考えた方がいいでしょう。

あとは、法人化のデメリット3(社会保険)で
書きましたように、社会保険の加入による保険料
の負担増をどのように考えるか、という問題に尽き
ると思います。

 

二人以上の事業の法人化と税金

 

一人事業の法人化のところで既に書きましたが、
奥様やお子様と一緒に事業を行っている場合で
あれば、その奥様やお子様に青色事業専従者給与
という給料を支給することができるため、所得の
分散効果で、家族全体の税金が少なくなります。

このような二人以上の事業の場合、個人事業主で
あっても、家族に青色事業専従者給与を支払うこ
とにより家族全体の税金が少なくなるため、税金
に限って言えば、法人化するメリットは薄まると
考えていいでしょう。

したがって、二人以上の事業の場合、一人事業の
場合よりも所得が多くないと、法人化による節税
効果は期待できないということになります。

一方で、青色事業専従者給与を家族に支払うこと
ができるとはいえ、無制限に認められているわけ
ではありません。

あくまで、その親族の働きに見合った部分が給料と
して認められるだけですので、青色事業専従者給与
の金額には限度があります。

個人事業主の奥様が事業を手伝っていて、年額360万円
(月給30万円)の青色事業専従者給与を支払っている
場合、個人事業主本人の所得1,000万円と合わせて、
1,360万円の所得になれば、法人化を考えた方がいい
でしょう。

これに、さらにお子様が加わった場合、お子様の
青色事業専従者給与も加算した所得で、法人化の
有利不利を検討します。

このように、二人以上の事業の法人化は、個人事業主
本人の所得プラス青色事業専従者給与の合計額で法人化
の有利不利を検討します。

あとは、一人会社の法人化の場合と同様、社会保険
の加入による保険料の負担増をどのように考えるか、
という問題に尽きると思います。

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