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マイナンバー制度

投稿日:2017年07月06日

1.マイナンバー制度の概要
2.マイナンバーを使用する場面
3.マイナンバーと税金の申告
4.マイナンバーと情報管理

 

マイナンバー制度の概要

 

平成28年1月よりマイナンバー制度が導入
されましたが、果たしてどのような制度なのか
簡単にご紹介させていただきます。

マイナンバーとは国民一人一人が持つ12桁
の番号のことで、税金や社会保険、雇用保険
などの行政手続きに必要となる番号のことです。

このマイナンバーを使用することにより、国の
各種行政機関や市区町村役場の行政手続き
が効率化され、より迅速な行政運営が行える
ようになりました。

さらに、生活保護費の不正受給等が相次ぐ中、
マイナンバーで個人の収入等を把握し、その
ような不正受給を防止することも可能になります。

もちろん、公平な課税を行うためにもマイナンバー
が使用されることになります。

ではどのような場面でマイナンバーが必要に
なっていくのか具体的に解説していきたいと
思います。

 

マイナンバーを使用する場面

 

上記でも触れましたが、マイナンバーは行政
手続き等に利用されていますが、どういった場面
で必要になるのかを以下でご紹介したいと思います。

マイナンバー1

上記は総務省のHPから抜粋してきた資料ですが、
学生から主婦、高齢者に至るまでマイナンバーを
使用する場面は多々あります。

さらには、平成30年から銀行口座にもマイナンバー
が導入されることが決まっています。

ただ、銀行口座へのマイナンバーの本格的な
義務付けは平成33年とされ、徐々に実施され
ていくとされています。

このように個人情報を把握することにより、所得隠
しや生活保護の不正受給の防止が図られると同時に、
税金の徴収がより強化されます。

 

マイナンバーと税金の申告

 

平成28年度の確定申告からマイナンバーが
必要になりましたが、この制度が導入されれば
確定申告はどのように変化するのでしょうか。

例えば所得税ですと、マイナンバーによって
個人個人の所得がより正確に把握できるよう
になるため、所得の申告漏れを指摘される
可能性が高くなります。

というのも、マイナンバーの導入によるメリット
の一つとして挙げられるのが税金の確実な徴収です。

マイナンバーシステムで全国の税務署や
市区町村役場と連携することによって、
申告漏れがある人を捕捉できる可能性が
高くなります。

これにより、例えばいくつかの仕事
(アルバイトを含む)を掛け持ちしている場合でも、
マイナンバーによって簡単に個人個人の所得を
把握することが可能になります。

また、扶養親族の所得も容易に把握できるよう
になりますので、扶養親族に該当するのか否か、
これまで以上に事前にきちんと確認しておく必要
があるでしょう。

さらに、様々な支払調書にもマイナンバーを
記入しなければなりません。

因みに支払調書とは、会社の様々な支払
(給料、個人事業主への支払、報酬、配当、
家賃、等)を税務署に届け出る書類のことです。

(参考)支払調書の作成

代表的な支払調書は、弁護士や税理士に報酬
を支払った際に税務署に提出する「報酬、料金、
契約金及び賞金の支払調書」です。

この法定調書にも28年よりマイナンバーの
記載が義務付けられました。

マイナンバー2

これにより、今まで把握することが難し
かったキャバクラのホステスさんや風俗店
で働く方の所得把握も簡単になると言わ
れています。

 

マイナンバーと情報管理

 

このように、マイナンバーはとても便利な
システムなのですが、その扱いは極めて
慎重にしなければなりません。

最も気を付けなければならないのは情報漏洩です。

では、個人情報の情報漏洩について、
マイナンバー管理者はどのような対策を
講じていくべきなのでしょうか。

1つは、できるだけ紙で保管せずに、
セキュリティー対策を施したPC内で
管理し閲覧できる人を限定することです。

そうすれば偶発的な漏洩というものは
最小限にできるのではないかと思います。

どうしても紙で保管するのであれば、
厳重な管理下で保管する必要があります。

一方、どのように厳重な対策を講じていても
情報が流出してしまう場合がありますが、
そのような場合はどういった罰則があるのでしょうか。

例えば、正当な理由なく、業務で取り扱う
マイナンバーを他者に漏洩した場合には、
4年以下の懲役または200万円以下の罰金
という罰則規定がありますが、これは
マイナンバーの情報漏洩の中で一番重い
罰則となっています。

上記の罰則は故意による情報漏洩の場合
ですが、当然過失による漏洩もあります。

やはり重要な個人情報を扱う場合には、
マイナンバー管理者含め企業内部で対策を
立てる必要があるでしょう。

個人事業主の青色申告

投稿日:2015年06月10日

1.個人事業主の青色申告とは
2.青色申告の特徴
3.個人事業主の青色申告のメリット
4.青色申告者となるために必要な手続き

 

個人事業主の青色申告とは

 

個人事業主として事業を行う場合、毎年の
売上高や経費、利益等を計算して、翌年の
3月15日までに税務署に申告しなければな
りません。

この申告のことを一般的に確定申告といます。

実は、この個人事業主の確定申告には2
種類の方法が存在しています。白色申告
と青色申告です。

では、この個人事業主の白色申告と青色申告
はどこがどう違うのでしょうか。

 

青色申告の特徴

 

次の表をご覧ください。

青色申告の特典

このように青色申告には、白色申告には
ない様々な特典が認められている代わり
に、(65万円の控除を受ける場合には)
複式簿記での記帳と、貸借対照表の作成
という、ある程度高度な会計知識が要求
されています。

複式簿記や単式簿記ってなんだか聞きな
れない言葉ですよね。この複式簿記や
単式簿記とは記帳方法の種類です。

簡単に説明しますと、
単式簿記は、お金の動きを一面のみとら
えます。一方、複式簿記は、お金の動き
を二つの面からとらえます。

例えば、個人事業主が仕事のための
電気代5,000円を9月28日に支払っ
た場合を考えてみます。

単式簿記では、
9月28日 電気代 5,000円
と、その使い道のみが記帳されます。

一方、複式簿記では、
(現金で支払った場合)
9月28日 電気代 5,000円/現金 5,000円
(預金からの引落の場合)
9月28日 電気代 5,000円/預金 5,000円
というように、使い道に加えてその支払
い手段も記帳されます。

(支払い手段とは、現金や預金はもちろん、
手形や小切手、クレジットカード、掛によ
る支払、等々、どのような資産により当該経費
を支払ったかということです。)

このように、複式簿記は、お金の動きを二つ
の面からとらえるため、より詳細な記帳を
行うことができる反面、単式簿記よりも
複雑な記帳方法となってしまうのです。

また、青色申告の場合、貸借対照表も作成
しなければなりませんが、これは複式簿記
が理解できる方であればそんなに難しくあ
りません。

では、このように手間をかけてまで青色申告
を選択するメリットは何なのでしょうか。

 

個人事業主の青色申告のメリット

 

上の表にも書きましたが、個人事業主
が青色申告をする主なメリットは以下の
通りです。

1.青色申告特別控除

青色申告者が、確定申告の期限内、つまり
3月15日までに確定申告を行えば65万円
(または10万円)の青色申告特別控除の
適用を受けることができます。

どういうことかというと、
個人事業主が確定申告を行う際には、
売上高-経費=利益
利益×税率=税金
という形で計算を行っていきます。

青色申告者は、上記算式の利益から65万円
(または10万円)の青色申告特別控除を
差引くことができるため、白色申告者より
も税額が数万円~数十万円も低くなります。

2.青色事業専従者給与

白色申告の個人事業主は、同居の家族等
が事業を手伝ったとしても、給与を出す
ことができません。

一方、青色申告の個人事業主は、同居の
家族等が事業を手伝った場合、給与を出
すことが可能になります。

家族に給料を出すことができると何が
メリットなのかと言いますと、その支払
った給与が個人事業主の経費となるため、
結果として家族全体の税額が低くなる
ことです。

家族に青色事業専従者給与を支払う場合
には、税務署に「青色事業専従者給与に
関する届出書」を提出しなければいけま
せんのでご注意ください。

「青色事業専従者給与に関する届出書」
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/12.pdf

提出期限は、

これから独立起業される方は、独立起業
後2ヶ月以内

今後、新たに青色事業専従者給与額を支払
おうとする場合は、青色事業専従者給与額
を支払おうとする年の3月15日までとなっ
ています。

3.赤字(純損失)の繰越

青色申告の個人事業主の場合、開業1年目
に経費がかさんで300万円の赤字になった
とします。

このような場合、その赤字300万円を3年
間繰越して、それ以降の年の黒字と相殺
することができます。

たとえば、2年目に200万円の黒字、
3年目に400万円の黒字が出た場合、

1年目の赤字300万円と相殺ができます
ので、2年目は黒字200万円全額を相殺
してゼロ、3年目は残った赤字100万円
を相殺して300万円(黒字400万円-
赤字の残り100万円=300万円)に対し
て税金がかかるということになります。

一方、白色申告の個人事業主の場合、
事業が赤字に陥ってしまった場合に
はその赤字は無かったものとみなさ
れます。

ということは、それ以降の年度で黒字
が出た場合、その黒字額にそのまま税金
がかかるということになります。

 

青色申告者となるために必要な手続き

 

これから独立起業される方や、今まで
白色申告だった個人事業主の方が
青色申告を行おうとする場合、税務署
に「所得税の青色申告承認申請書」
を提出しなければなりません。

http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/09.pdf

提出期限は、

これから独立起業される方は、独立起業
後2ヶ月以内

今まで白色申告だった個人事業主の方が
青色申告を行おうとする場合は、青色申告
しようとする年の3月15日までとなって

います。

給料の源泉徴収

投稿日:2015年05月11日

1.給料の源泉徴収義務
2.給料の源泉所得税の納税義務者
3.給与所得の扶養控除等(異動)申告書
4.給料の源泉徴収税額表
5.「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」を提出しない場合
6.源泉徴収した所得税の納付期限

 

給料の源泉徴収義務

 

何か事業を行う場合、給料に関する知識
は欠かせません。

従業員の給料の決め方に始まり、
毎月の給料計算、給料明細書の作成、給料の振込、
そして、毎年の給料の昇給、給料の年末調整、等々、
給料に関する業務は多岐にわたります。

会社を経営している場合には、当然、役員
報酬や従業員の給料を支払うことになりますし、
個人事業主の方でも従業員やアルバイトを雇用
した場合には給料を支払うことになります。

給料を支払う際に注意しなければならな
いのが所得税の源泉徴収です。

所得税の源泉徴収とは、給料を支払う際に、
その給料にかかる所得税を、給料の支払者で
ある会社や個人事業主が徴収し税務署に納
付するという制度です。

 

給料の源泉所得税の納税義務者

 

役員報酬や給料を支払っていて、所得税を
源泉徴収する必要のある会社や個人事業主
のことを源泉徴収義務者と言います。

源泉徴収義務者は、役員や従業員に支払う
給料から所得税を源泉徴収(控除)し税務署
に納付する義務を負うことになります。

 

給与所得の扶養控除等(異動)申告書

 

では、給料を支払う際に源泉徴収しなければ
いけない所得税はいくらなのでしょうか。

これは、その給料を受給する役員や従業員が、
「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」を
源泉徴収義務者である会社や個人事業主に提出
しているか否か、また、配偶者や扶養親族の
人数により変わってきます。

「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」とは、
給料の支払いを受ける役員や従業員が、配偶者
控除や扶養控除、障害者控除等の各種所得控除
を受けるために、源泉徴収義務者である会社や
個人事業主に提出しなければならない書類です。

したがって、給料の受給者がこの「給与所得の
扶養控除等(異動)申告書」を提出していないと、
各種所得控除を受けることはできません。

この、「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」
は、毎年、その年の最初の給料の支給日の前日ま
でに、源泉徴収義務者に提出しなければなりません。

また、「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」
は、原則として1人1枚しか提出することができません。

どういうことかと言いますと、一人で2つ以上の
会社で勤務している方は、そのうちのいずれか1社
にしか提出できないということです。

この、「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」
を提出することにより、次に説明する「源泉徴収
税額表」の「甲」欄で、源泉徴収する所得税額を
計算することができます。

 

給料の源泉徴収税額表

 

給料から源泉徴収しなければいけない所得税額は、
国税庁が発行している「源泉徴収税額表(平成27年版)」
を見て確認することになります。

源泉徴収税額表(平成27年版)

表の見方は、給料額面金額から社会保険料
(健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、
等の合計)を差し引いた金額を「その月の
社会保険料等控除後の給与等の金額」欄に
当てはめ、あとは、「扶養親族等の数」に
より税額を求めます。

たとえば、月給給料30万円、社会保険料4万円、
扶養親族等の数が2人(妻と子供1人)の方であれば、
「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額」
欄の「260,000以上263,000未満」のところを見ます。

扶養人数が2人なので、「扶養親族等の数」2人
のところを見ると税額が3,730円となっていま
すので、この税額を給料から控除します。

源泉徴収税額表(平成27年版)

源泉徴収税額表

この人の給料明細を簡単に例示すると以下のよう
になります。

(例)給料明細
給料(額面)300,000円
社会保険料 ▲40,000円
源泉所得税  ▲3,730円
差引支給額  256,270円

 

「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」を提出しない場合

 

他に主たる勤務先がある等の理由で、役員や従業員が
「給与所得の扶養控除等(異動)申告書」を提出し
ない場合には、源泉徴収義務者は「源泉徴収税額表」
の「乙」欄で所得税を源泉徴収しなければなりません。

この場合、税額表を見てもわかるように「甲」欄に
比べてかなり高い税額設定になっています。

したがって、複数の会社で勤務している会社員は、
各会社から給料の源泉徴収票を発行してもらい
確定申告を行うことにより、年間の所得税を清算
することになります。

 

源泉徴収した所得税の納付期限

 

給料から源泉徴収した所得税は、原則として、
給与などを実際に支払った月の翌月10日まで
に税務署に納めなければなりません。

納付が遅れると、不納付加算税や延滞税等の
加算税が課せられますので、ご注意ください。

また、この納税の際に使用する税金の納付書は、
「給与所得、 退職所得等の所得税徴収高計算書」と
いうもので、これは税務署でもらうことができます。

しかし、「使用する従業員が10人未満」である場合には、
給料から源泉徴収した所得税を、半年分まとめて納める
ことができる特例があります。これを「源泉所得税の納期
の特例」といいます。

この特例を受けていると、納付時期は以下のようになります。
1~6月に支払った役員報酬や給料等については、
7月10日までに納付。
7~12月に支払った役員報酬や給料等については、
翌年1月20日までに納付。

この特例を受けるには、税務署に「源泉所得税
の納期の特例の承認に関する申請書」を提出しな
ければなりません。

また、この特例は、申請書を提出した月からではなく、
その翌月 以降の役員報酬や給料等の支払いから適用
されますのでご注意ください。

個人事業主の源泉徴収制度とは

投稿日:2015年04月10日

1.個人事業主の源泉徴収制度とは
2.所得税の源泉徴収が必要な個人事業主
3.源泉所得税の徴収義務
4.個人事業主から源泉徴収した所得税の納付期限と徴収漏れ

 

個人事業主の源泉徴収制度とは

 

何か事業を行う場合、個人事業主との取引
が発生することがります。

個人事業主とは、営業の形態が会社ではなく、
個人として事業を行っている人のことをいいます。

個人事業主だからといって、事業を運営して
いくうえで何か不都合があるというわけで
はありませんが、この個人事業主との取引で
注意すべき点は、所得税の源泉徴収制度です。

どういうことかといいますと、個人事業主
の方へ報酬を支払う際には、多くの場合、支払
者が支払金額の10.21%(原則10%+震災復興
特別税0.21%)の所得税を源泉徴収して税務署
に納付する義務があります。

また、個人事業主の方への支払金額が100万
円を超える場合には、100万円を超える部分
に対して20.42%(原則20%+震災復興特別税
0.42%)の所得税を源泉徴収しなければなり
ません。

一方、所得税を源泉徴収された個人事業主は、
毎年の確定申告時に、本来支払うべき所得税の
金額から、既に源泉徴収されている所得税の金
額を控除して納付税額を計算することとなり
ます。

このように、個人事業主から見れば、源泉徴
収制度は所得税の前払いということになります。

 

所得税の源泉徴収が必要な個人事業主

 

個人事業主の方に支払う報酬については、全て
所得税を源泉徴収しなければいけないのかとい
うとそうではありません。

以下に例示するような報酬を個人事業主に支払
う場合には所得税を源泉徴収しなければいけま
せんが、たとえば、大工さんや技術系の職人、
物販や製造業に携わるような個人事業主に対す
る支払は、所得税の源泉徴収が不要です。

1.原稿やイラスト、写真、作曲、各種デザイン
等、文章やデザイン作成の報酬(個人事業主)

2.税理士、弁護士、司法書士、社会保険労務士、
行政書士等、資格業の方の報酬(個人事業主)

3.社会保険の診療報酬(個人事業主)

4.プロ野球選手やサッカー選手等、プロスポーツ
選手の報酬(個人事業主)

5.テレビや映画、ラジオ等の出演料、および、
芸能人の報酬(個人事業主)

6.キャバクラやバーなどでホステスが受取る
報酬(個人事業主)

7.プロスポーツ選手が受取る一時的な契約金
(個人事業主)

8.広告宣伝のために支払う賞金や景品等の金品

個人事業主に報酬を支払う場合には、その
個人事業主が上記のような職業に該当するか
否か、慎重な判断が必要です。その個人事業主
が上記のいずれかに該当する場合には、所得税
の源泉徴収が必要となります。

 

源泉所得税の徴収義務

 

この所得税の源泉徴収義務は、報酬を支払う側に
あります。したがって、個人事業主からの請求書
に源泉所得税の金額が記載されているか否かに関係
なく、報酬の支払者が、自分で支払先の個人事業主
が上記の職業に該当するか否かを判断し、源泉所
得税額を計算し納税しなければなりません。

たとえば、前記の職業に該当する個人事業主の
方に仕事を依頼し、その金額が315,000円(本
体価格300,000円+消費税15,000円)だった
場合、

本来であれば30,630円(本体価格300,000円×
税率10.21%=30630円)の所得税を源泉徴収
しなければいけない訳です。

したがって、個人事業主の方へ支払う金額は
284,370円(315,000円-30,630円=284,370
円)となります。これを一般的な請求書の書式
で上から順に示すと以下のようになります。

(例)個人事業主からの請求書
請求金額    300,000円
源泉所得税額 ▲30,630円
消費税額    15,000円
差引請求金額  284,370円

 

個人事業主から源泉徴収した所得税の納付期限と徴収漏れ

 

この30,630円の源泉所得税は、原則として、
個人事業主に支払いを行った月の翌月10日ま
でに税務署に納付しなければなりません。

納付が遅れると、不納付加算税や延滞税等の
加算税が課せられますので、ご注意ください。

ちなみに、この際使用する源泉所得税の納付書は
「報酬・料金等の所得税徴収高計算書」というも
のになります。

また、先述したように、所得税の源泉徴収
義務は、報酬を支払う側にあります。間違
えて、支払い時に所得税を源泉徴収してい
なかった場合でも、源泉徴収すべきだった
金額を支払者が納税しなければなりません。

先述の例を使って説明すると、所得税30,630円
を源泉徴収せずに、315,000円をそのまま個人
事業主に支払ってしまった場合、後々の税務調
査で「所得税の源泉徴収漏れ」を指摘され、
追加で30,630円の源泉所得税を納付すること
になります。

そうすると、合計で345,630円(個人事業主
に支払った315,000円+税務調査での追加
納税額30,630円)を支払うこととなってし
まいます。

もちろん、税務調査での追加納税額30,630円の
部分については、本来は請求金額から控除して
支払わなければいけなかったものなので、個人
事業主本人に返還請求することも可能です。

しかし、何年も前のことなので相手が素直に
応じない、相手が事業所の移転や廃止をして
いて連絡が取れない、その他にも、個人事業主
の側も確定申告の修正が必要になったり、
返還請求すると自社の信用問題にかかわる等
の問題があり、すんなり返還してもらうという
訳にはいきません。

こういったことが無いように、個人事業主に
報酬を支払う場合には、必ず相手の職業を確
認し、所得税の源泉徴収が必要か否かを確認
して支払うようにしましょう。

 

税理士や弁護士報酬についての特例

 

税理士や弁護士等の報酬についても、原則と
して他の個人事業主に支払う報酬と同様、
支払者が支払金額の10.21%(または20.42%)
の所得税を源泉徴収して、支払った月の翌月
10日までに税務署に納付しなければなりません。

しかし、この際使用する源泉所得税の納付書
は、一般の個人事業主の場合に使用する「報酬・
料金等の所得税徴収高計算書」ではなく、
「給与所得、退職所得等の所得税徴収高計算書」
というものになります。

さらに、税理士や弁護士等の報酬については
特例があります。
それは、「源泉所得税の納期の特例」という
制度です。

この特例は、本来毎月納付すべき源泉所得税を、
半年に一度まとめて納付できるようにするもの
です。

納付時期は以下のようになります。
1~6月に支払った税理士や弁護士等の報酬に
ついては、7月10日までに納付。
7~12月に支払った税理士や弁護士等の報酬に
ついては、翌年1月20日までに納付。

銀行等に出向く手間暇が省けるため、私が担当
させていただいているお客様のほとんどが、
この源泉所得税の納期の特例を使って半年に
一度の納税を選択しています。

ただし、この特例を選択するには一つだけ条件
があります。それは、「使用する従業員が10人
未満であること」です。この条件に当てはまれ
ば、源泉所得税の納期の特例の承認を受けるこ
とができます。

この特例を受けるには、税務署に「源泉所得税
の納期の特例の承認に関する申請書」を提出し
なければなりません。この特例は、申請書を
提出した月ではなく、その翌月以降の報酬の
支払いから適用されますのでご注意ください。

源泉所得税の納期の特例の承認は、従業員の
お給料等にも適用できますが、その詳細につ
いてはまた「給料の源泉徴収」ということで
別途書きます。

このように、税理士や弁護士等の報酬について
は、他の個人事業主の場合とは異なる取り扱い
となる場合がありますので、税額計算や納税の
際には注意しましょう。

決算書の見方

投稿日:2015年03月16日

1.情報としての決算書
2.決算書とは
3.決算書の見方

 

情報としての決算書

 

昔から「情報を制するものは世界を制す」と
言われます。

現在日本では、ほとんどの家庭にインター
ネットが普及し、様々な情報を取得するこ
とが容易になりました。

また、携帯電話も一人一台の時代になり、
携帯電話やスマホからインターネットを
使用することが可能となりました。

※日本のインターネット普及率82.8%(平成25年度末)
※日本の携帯電話普及率101.7%(平成25年度末)

今や世の中は情報であふれています。

現代に生きる私たちは、このあふれかえっ
た情報の中から必要なものを抜き出し、その
情報に自分なりの判断を加えて行動してい
かなければなりません。

たとえば、ファッションに興味がある人が
いたとします。

しかし、いくらファッションに興味がある
とはいえ全てのファッション雑誌をチェッ
クすることはできませんので、自分でいく
つか購入する雑誌を選びます(情報の取捨)。

購入したファッション雑誌に載っている洋服
の中から、自分に似合いそうなものを見つけて
(判断し)購入するという行動に移るわけです。

このような情報の利用方法は会社経営におい
ても同様で、たくさんの情報の中から自分に
必要な情報を抜き出し、そこに自分なりの判断
を加えて会社の経営に生かしていかなければ
なりません。

もちろん、必要な情報か否かは人によって異な
るため、一律に有用な情報とそれ以外の情報を
分けることはできません。

しかし、現代社会においては、この情報の見極
めが非常に重要となってきます。

会社経営に有用な情報は様々なものがあり、
必要となる情報も千差万別です。

しかし、唯一これだけは、どの会社でも有用だ
と言い切れる情報があります。

「決算書」です。

 

決算書とは

 

決算書は、数字という世界共通の言語によって、
その会社の財務状況や業績を表しています。

この決算書の中には、売上高や仕入高はもち
ろん、社員の給料や事務所の家賃、借入金や
手形の残高、保有する備品(固定資産)の残
高、等の情報が満載です。

これら決算書の情報は、利用しようという気
が無ければただの数字の羅列です。

しかし、決算書の情報を利用しようと考えて
いる人たちにとっては宝の山です。

決算書の情報は、株式市場で株式を売買する
ための大きな判断材料となりますし、経営者
にとっては今後の経営計画に無くてはならな
い情報です。

また、金融機関にとっても、決算書の情報は
融資を実行するか否かの判断を下す重要な
情報です。

このように、決算書の情報は利用しようと考
えている人たちにとっては非常に重要なもの
なのですが、経営者の中には、この決算書の
見方が解らないという方が多くいらっしゃい
ます。

そこで今回は、この決算書の中でも重要な損益
計算書の見方を簡単に説明したいと思います。

 

決算書の見方

 

決算書(損益計算書)
損益計算書

上記のような決算書を例にすると、やはり、
決算書を見るときに一番目につくのは、一
番上に表示される「A.売上高10,000」と
一番下に表示される「M.当期純利益300」
です。

決算書の「A.売上高10,000」は会社の規
模を表します。つまり年商がいくらの規模
の会社なのかということです。

「M.当期純利益300」も、決算書の中で一番
下に表示されるため目につきやすいです。こ
の数字は、会社の最終的な利益を表します。

また、銀行や株主が最も重視するのもこの
「M.当期純利益300」です。

よくニュース等で、上場企業の最終利益が
過去最高になりましたなどと言っているの
は、この「M.当期純利益300」のことにな
ります。

決算書の見方という点から言いますと、
最近の傾向として、「A.売上高」よりも
「M.当期純利益」を重視する傾向にあ
ります。

私も顧問先の決算書を確認する場合には、
最初に「A.売上高」を確認するものの、
やはり「M.当期純利益」を最も重視して
います。

決算書を見るうえで次に見るべき点とし
ては、「E.営業利益1,000」と「H.経常
利益900」があります。

この二つの利益は、本業でどれだけの利益
が出ているかを示すものです。

つまり、株や固定資産の売買等、本業とは
関係の無い「I.特別利益500」や「J.特別
損失1,000」を加味する前の段階の利益です。

逆に「E.営業利益1,000」と「H.経常利益
900」が赤字ということは、利益を出すべき
本業で赤字を出している状況を示しています。

したがって、この段階ではなるべく黒字を
確保しておきたいものです。

次に、決算書上の「D.販売費及び一般管理
費3,000」と記載されている部分です。

この「D.販売費及び一般管理費」の中には、
人件費や家賃、交際費、交通費、通信費、
外注費、広告宣伝費、その他、仕入以外の
重要な経費が入っています。

したがって、決算書には「D.販売費及び一般
管理費」の内訳書が必ず入っています。この
内訳書を必ず確認し、自分の会社の無駄な
経費をチェックして経費の削減に役立ててく
ださい。

最後に、決算書上の「F.営業外収益100」
「G.営業外費用200」「I.特別利益500」
「J.特別損失1,000」については、金額が
そんなに大きくないか、または、稀に大き
い金額が計上されたとしても一過性のもの
ですので、さほど気にする必要はありません。

決算書の見方は利用する立場によって様々
ですが、経営者や経理担当者が決算書を確
認する場合には、上記のような点に注意し
て決算書を確認してみましょう。

支払調書の作成

投稿日:2014年11月29日

1.支払調書とは
2.支払調書の種類
3.各支払調書の作成
4.給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表

 

支払調書とは

 

たとえば、外注先の個人事業主やフリーランス
の方へ報酬を支払う際には、支払者が支払金額
の10.21%(源泉所得税10%+復興特別所得税
0.21%)の所得税を源泉徴収して支払います。

このように、個人事業主やフリーランスの方へ
報酬を支払って源泉徴収を行った場合には、
その支払先や支払金額、源泉徴収税額等を
記載した書面を作成し税務署に提出しなけ
ればなりません。

この書面のことを支払調書といいます。

 

支払調書の種類

 

支払調書の種類は「報酬、料金、契約金及び
賞金の支払調書」をはじめとして何十種類
(ざっと数えただけでも60種類)もあります。

しかし、一般的な会社が作成する可能性の高い
支払調書は下記の6種類のみです。これらの
支払調書は、支払の都度作成するのではなく
年度(1~12月)ごとにまとめて作成します。

1.給与所得の源泉徴収票
2.退職所得の源泉徴収票
3.報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
4.不動産の使用料等の支払調書
5.不動産等の譲受けの対価の支払調書
6.不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書

以下で順番に説明していきます。

 

各支払調書の作成

 

1.給与所得の源泉徴収票
もっとも一般的なものが「給与所得の源泉徴収票」
になります。これは、自社の役員や従業員に給料
を支払った場合に作成しなければなりません。

給与所得の源泉徴収票

(主な記載事項)
支払を受ける者の住所と氏名
支払金額および源泉徴収税額
各種所得控除の情報

2.退職所得の源泉徴収票
最近は退職金制度を導入している会社も少なく
なりましたが、退職金を支給する会社ではこの
「退職所得の源泉徴収票」を作成しなければな
りません。

退職所得の源泉徴収票

(主な記載事項)
支払を受ける者の住所と氏名
支払金額および源泉徴収税額
勤続年数

3.報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
外注先の個人事業主やフリーランスの方へ報酬
を支払う際には、支払者が支払金額の10.21%
(源泉所得税10%+復興特別所得税0.21%)
の所得税を源泉徴収して支払います。

個人事業主やフリーランスの方へ報酬を支払っ
た場合には、支払調書を作成しなければなり
ません。

報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書

(主な記載事項)
支払を受ける者の住所と氏名
支払金額および源泉徴収税額
報酬の種類

4.不動産の使用料等の支払調書
事務所や店舗、駐車場等の不動産を賃貸によ
り使用している場合には、その支払内容を
記載した支払調書を作成しなければなりま
せん。

ただし、同一の者に対する1年間の支払金額
が15万円以下のものについては支払調書を
作成する必要はありません。

不動産の使用料等の支払調書

(主な記載事項)
賃料の支払を受ける者の住所と氏名
賃貸物件の所在地
支払金額

5.不動産等の譲受けの対価の支払調書
土地や建物等の不動産を購入した場合には、
その購入内容を記載した支払調書を作成し
なければなりません。

ただし、購入金額が100万円以下のものにつ
いては支払調書を作成する必要はありません。

不動産等の譲受けの対価の支払調書

(主な記載事項)
購入代金の支払を受ける者の住所と氏名
購入物件の所在地
支払金額

6.不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書
土地や建物等の不動産を売買または賃貸した
場合、仲介を行った不動産業者に対して仲介
手数料を支払います。この仲介手数料を支払
った場合には支払調書を作成しなければなり
ません。

ただし、同一の者に対する1年間の支払金額
が15万円以下のものについては支払調書を
作成する必要はありません。

不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書

(主な記載事項)
仲介手数料の支払を受ける者の住所と氏名
売買金額や賃貸料
仲介手数料の金額

 

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表

 

「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」
とは、上述した支払調書1~6をまとめたA4版
の書類になります。この書類には、各支払調書
に記載された金額や人数を合計して記載します。

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表

この「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」
は、毎年1月31日までに、前年分(1~12月)につ
いて記載したものを提出しなければなりません。

また、「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」
を提出する際に、上述した支払調書1~6を添付して
提出しなければなりません。

詳しくは、
「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の書き方」
をご覧ください。

給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の書き方

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