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貸借対照表の見方

投稿日:2017年03月01日

1.貸借対照表とは
2.貸借対照表の見方
3.貸借対照表の5つのチェックポイント
4.貸借対照表の分析

 

貸借対照表とは

 

決算書のうち、損益計算書については以前、
その見方を解説させていただきましたので、
今回は貸借対照表の見方についてご説明さ
せていただきます。

損益計算書が各事業年度ごとの業績を表す
のに対して、貸借対照表は各事業年度末日
の財政状態を表します。

財政状態というのは、どういう種類の資産
や負債がどれくらいあるかということです。

この財政状態を把握することによって、
あなたの会社の安全性をチェックすること
ができます。

金融機関が融資を検討する際には、
損益計算書と同時に貸借対照表も必ず確認
しますので、貸借対照表も損益計算書と同
じくらい重要な書類になります。

 

貸借対照表の見方

 

一般的に、貸借対照表は下記のような様式
になっています。

決算書(貸借対照表)

貸借対照表

表の左上から順番に解説していきます。

「流動資産700」は、資産のうち1年以内
に現金化できる資産で、その内訳は「現金・
預金300」「商品200」「売掛金200」とな
っています。

また、「固定資産300」は、資産のうち長期
に渡って保有するもので、その内訳は「機械
200」「車両100」となっています。

左側一番下の「資産合計1,000」というのは、
期末時点であなたの会社が保有していた資産
の総額になります。

貸借対照表には、期末時点で会社が保有して
いる全ての資産と負債が載っていますので、
どの資産にどれくらいの資金を投下しているか、
および、それら投下した資金が効率的に運用さ
れているかを確認することができます。

次に、右上の「流動負債200」というのは、
負債のうち1年以内に返済期限が到来する負債
で、その内訳は「買掛金100」「支払手形100」
となっています。

また、「固定負債200」は、負債のうち返済期限
が1年以上先になる負債のことで、その内訳は
「長期借入金200」となっています。

その下の「負債合計400」というのは、期末時点
であなたの会社が保有していた負債の総額になり
ます。

やはり、今後返済していかなければならない
負債がどれくらいあるのかというのも会社経営
にとって重要な要素です。

さらに、その下の「資本金500」は、会社設立
時に拠出されたり、会社設立後に追加で増資さ
れた金銭の額になります。その下の「利益剰余金
100」は、会社設立後その会計期間の末日までに
会社内に留保されてきた会社の利益(または損失
)になります。

その下の「純資産合計600」というのは、資産
合計から負債合計を差し引いたもので、期末現在
会社にどれくらいの純資産があるかを示すものです。
純資産合計=資産合計-負債合計

金融機関からの融資を検討している場合には、
最低でもこの純資産額をプラスにしておきたいものです。

 

貸借対照表の5つのチェックポイント

 

貸借対照表の簡単なチェックポイントを5つ
挙げておきたいと思います。

  1. ○純資産合計
  2. ○売掛金
  3. ○商品
  4. ○固定資産
  5. ○その他の科目

 

○純資産合計
上述しましたが、金融機関からの融資を検討
している場合には、純資産合計はプラスにして
おきましょう。

純資産合計は、「純資産合計=資産合計-負債
合計」という算式で計算しますので、純資産が
マイナスということは会社の資産よりも負債の
方が多いということになります。

金融機関としても、債務超過状態の会社に対
する融資はかなり厳しく対応せざるを得ません。

○売掛金
売掛金等の売上債権は、業種にもよりますが、
月間売上高の1~2か月分が一般的な金額です。

それ以上の金額が計上されている場合には回収
不能の売掛金、つまり不良債権の有無をチェック
しましょう。

○商品
商品等の棚卸資産も売掛金と同様、月間仕入高
の1~2か月分が一般的な金額です。

それ以上の金額が計上されている場合には不良
在庫の有無をチェックしましょう。

○固定資産
固定資産は、購入してから数年間にわたり減価
償却費として経費を計上していきます。

しかし、「業績が悪くなるから」と減価償却を
しないでいると、その分毎期の経費が減少して
見かけ上の利益を計上することができます。

しかし、このような方法で見かけ上の利益を
計上したとしても、これは正常な利益ではあ
りません。

なるべく、毎期きちんと減価償却を行うよう
にしてください。

○その他の科目
その他の科目で不透明な科目がないかチェック
します。

不透明な科目というのは、例えば「役員貸付金」
や「仮払金」は要注意です。

なぜならこういった科目は、様々な経費を支払
った際に「役員貸付金」や「仮払金」として処理
して、経費計上を隠すために使われることがある
ためです。

「役員貸付金」や「仮払金」以外にも不透明な
科目はなるべく使わないようにしましょう。

 

貸借対照表の分析

 

最後に、貸借対照表の簡単な分析方法を2つ
ほどご紹介します。

○自己資本比率
自己資本比率=純資産合計÷資産合計

この自己資本比率は、その会社の事業を行う
ための様々な資産(例えば、商品や製品、建物、
機械、売上債権、等)が、どれくらい自己資金
で賄われているかを確認するためのものです。

業種にもよりますが、この比率が40%以上あ
れば良いとされています。

○流動比率
流動比率=流動資産÷流動負債

この流動比率は、1年以内に支払わなければ
いけない「流動負債」に対して、現金・預金
及び1年以内に現金化できる「流動資産」を
どれくらい保有しているかを確認するための
ものです。

この比率が100%以上あれば最低限はクリアー
ですが、120~130%くらいあれば良いですね。

決算書の見方

投稿日:2015年03月16日

1.情報としての決算書
2.決算書とは
3.決算書の見方

 

情報としての決算書

 

昔から「情報を制するものは世界を制す」と
言われます。

現在日本では、ほとんどの家庭にインター
ネットが普及し、様々な情報を取得するこ
とが容易になりました。

また、携帯電話も一人一台の時代になり、
携帯電話やスマホからインターネットを
使用することが可能となりました。

※日本のインターネット普及率82.8%(平成25年度末)
※日本の携帯電話普及率101.7%(平成25年度末)

今や世の中は情報であふれています。

現代に生きる私たちは、このあふれかえっ
た情報の中から必要なものを抜き出し、その
情報に自分なりの判断を加えて行動してい
かなければなりません。

たとえば、ファッションに興味がある人が
いたとします。

しかし、いくらファッションに興味がある
とはいえ全てのファッション雑誌をチェッ
クすることはできませんので、自分でいく
つか購入する雑誌を選びます(情報の取捨)。

購入したファッション雑誌に載っている洋服
の中から、自分に似合いそうなものを見つけて
(判断し)購入するという行動に移るわけです。

このような情報の利用方法は会社経営におい
ても同様で、たくさんの情報の中から自分に
必要な情報を抜き出し、そこに自分なりの判断
を加えて会社の経営に生かしていかなければ
なりません。

もちろん、必要な情報か否かは人によって異な
るため、一律に有用な情報とそれ以外の情報を
分けることはできません。

しかし、現代社会においては、この情報の見極
めが非常に重要となってきます。

会社経営に有用な情報は様々なものがあり、
必要となる情報も千差万別です。

しかし、唯一これだけは、どの会社でも有用だ
と言い切れる情報があります。

「決算書」です。

 

決算書とは

 

決算書は、数字という世界共通の言語によって、
その会社の財務状況や業績を表しています。

この決算書の中には、売上高や仕入高はもち
ろん、社員の給料や事務所の家賃、借入金や
手形の残高、保有する備品(固定資産)の残
高、等の情報が満載です。

これら決算書の情報は、利用しようという気
が無ければただの数字の羅列です。

しかし、決算書の情報を利用しようと考えて
いる人たちにとっては宝の山です。

決算書の情報は、株式市場で株式を売買する
ための大きな判断材料となりますし、経営者
にとっては今後の経営計画に無くてはならな
い情報です。

また、金融機関にとっても、決算書の情報は
融資を実行するか否かの判断を下す重要な
情報です。

このように、決算書の情報は利用しようと考
えている人たちにとっては非常に重要なもの
なのですが、経営者の中には、この決算書の
見方が解らないという方が多くいらっしゃい
ます。

そこで今回は、この決算書の中でも重要な損益
計算書の見方を簡単に説明したいと思います。

 

決算書の見方

 

決算書(損益計算書)
損益計算書

上記のような決算書を例にすると、やはり、
決算書を見るときに一番目につくのは、一
番上に表示される「A.売上高10,000」と
一番下に表示される「M.当期純利益300」
です。

決算書の「A.売上高10,000」は会社の規
模を表します。つまり年商がいくらの規模
の会社なのかということです。

「M.当期純利益300」も、決算書の中で一番
下に表示されるため目につきやすいです。こ
の数字は、会社の最終的な利益を表します。

また、銀行や株主が最も重視するのもこの
「M.当期純利益300」です。

よくニュース等で、上場企業の最終利益が
過去最高になりましたなどと言っているの
は、この「M.当期純利益300」のことにな
ります。

決算書の見方という点から言いますと、
最近の傾向として、「A.売上高」よりも
「M.当期純利益」を重視する傾向にあ
ります。

私も顧問先の決算書を確認する場合には、
最初に「A.売上高」を確認するものの、
やはり「M.当期純利益」を最も重視して
います。

決算書を見るうえで次に見るべき点とし
ては、「E.営業利益1,000」と「H.経常
利益900」があります。

この二つの利益は、本業でどれだけの利益
が出ているかを示すものです。

つまり、株や固定資産の売買等、本業とは
関係の無い「I.特別利益500」や「J.特別
損失1,000」を加味する前の段階の利益です。

逆に「E.営業利益1,000」と「H.経常利益
900」が赤字ということは、利益を出すべき
本業で赤字を出している状況を示しています。

したがって、この段階ではなるべく黒字を
確保しておきたいものです。

次に、決算書上の「D.販売費及び一般管理
費3,000」と記載されている部分です。

この「D.販売費及び一般管理費」の中には、
人件費や家賃、交際費、交通費、通信費、
外注費、広告宣伝費、その他、仕入以外の
重要な経費が入っています。

したがって、決算書には「D.販売費及び一般
管理費」の内訳書が必ず入っています。この
内訳書を必ず確認し、自分の会社の無駄な
経費をチェックして経費の削減に役立ててく
ださい。

最後に、決算書上の「F.営業外収益100」
「G.営業外費用200」「I.特別利益500」
「J.特別損失1,000」については、金額が
そんなに大きくないか、または、稀に大き
い金額が計上されたとしても一過性のもの
ですので、さほど気にする必要はありません。

決算書の見方は利用する立場によって様々
ですが、経営者や経理担当者が決算書を確
認する場合には、上記のような点に注意し
て決算書を確認してみましょう。

起業資金

投稿日:2014年10月20日

1.起業資金の必要性
2.起業資金の種類
3.起業資金のための銀行融資の申し込み方

 

起業資金の必要性

 

私は、税理士業界で10年以上働き、
様々な形で起業する方を見てきました。

事業を立ち上げて継続させていかなけれ
ばならないという厳しい世界。

そこでは、どんなに素晴らしいビジネス
プランやアイデアを持っていたとしても、
起業資金が無ければ事業として日の目を
見ることはありません。

起業資金というのは、事業を立ち上げる
ために必要な店舗や事務所を借りたり、
機械やその他の設備を購入したり、商品
や材料を購入したり、人件費を支払った
りするための資金です。

この起業資金は二つに分けることができます。

一つは、店舗や事務所を借りたり、機械
やその他の設備を購入したりするための
設備資金です。

この設備資金は、起業する際にまとめて
かかる費用ですので、金額も大きくなります。

もう一つは、事業立ち上げ後、事業が軌
道に乗るまでの人件費や商品の仕入代金、
家賃や水道光熱費等を支払うための運転
資金です。

運転資金は、設備資金に比べて一つ一つ
の金額は少額のものが多いですが、起業後、
事業が軌道(採算ベース)に乗るまで6~
12カ月間くらいの合算となりますので、
これもそれなりに大きな金額となります。

そして、この設備資金と運転資金の合計
額が起業に必要な資金となります。

では、この起業に必要な資金である起業
資金はどのようにして調達すればいいの
でしょうか。

 

起業資金の種類

 

起業資金の捻出方法は、大きく分けて以下
の三つになります。

自己資金

起業する際には、当然ある程度の自己資金
が必要になります。

自己資金は多ければ多いほどいいのですが、
全額が自己資金でなくても結構です。

ただし、自己資金が全くないと起業するこ
とはできません。

起業資金を銀行融資等で賄うにしても、ある
程度の自己資金は必要となります。

親類や友人からの援助

先ほど述べた自己資金だけでは起業資金を
調達できない場合には、親類や友人からの
資金援助を考えなくてはなりません。

しかし、いくら親兄弟や親しい友人とはいえ、
数十万円から数百万円にも上る起業資金を、
そう簡単に提供してくれるとは限りません。

そういった場合には、提供してくれた資金
に対して利息や配当金を支払う等、何らかの
インセンティブを付けて資金提供をお願い
をすることになります。

しかし、この利息や配当金も多額になってし
まうと、後々経営を圧迫してしまいますので、
自己資金とのバランスを考えなければなりません。

銀行融資

起業時に、銀行や信用金庫等の一般金融機関
に直接融資を申し込んでも、100%断られます。

といいますのも、一般の金融機関に直接融資
を申し込む場合には、過去2~3年分の自社
の確定申告書や決算書を提出し過去の業績を
開示しなければなりません。

しかし、当然、起業当初は過去の業績など
存在しません。

ということは、一般の金融機関が独自に融資
の可否を判断できる材料がないということに
なりますので、直接融資を申し込んでも100
%断られてしまうというわけです。

とはいえ、起業時に、金融機関からの融資は欠
かせないものです。

 

起業資金のための銀行融資の申し込み方

 

そこで、一般の金融機関からの融資が駄目
でも、他に融資を受けられる方法があります。

それは、日本政策金融公庫や信用保証協会
を活用した起業融資です。

日本政策金融公庫

まず、日本政策金融公庫についてですが、
この会社は国が100%を出資する国策金融
機関です。

ですので、この組織は国の意向を強く受け
ることになります。

現在、国は、経済活性化策の一つとして起業
支援を掲げています。

その一環として、日本政策金融公庫も起業
資金の融資に力を入れています。

日本政策金融公庫が行う起業資金の融資の
なかでのも「新創業融資制度」という起業
家向けの融資では、最大1,500万円まで無担
保・無保証人で融資が可能とされています。

通常、一般の金融機関であれば求められる
代表者の連帯保証が無いため、万が一会社
が倒産してしまった場合でも、代表者が融資
の返済を求められることはありません。

これは大きなメリットです。

一方で、日本政策金融公庫を利用した融資の
デメリットは、次に説明する保証協会を利用
した融資よりも、利息負担が重くなる場合が
多いということです。

利息の負担は2%台後半~3%台

融資実行までの期間については、日本政策
金融公庫の場合、融資の相談から実行まで、
大体1ヶ月くらいを目安に考えておきましょう。

(ただし、不動産等の担保を提供できる場合
には、2週間くらいで融資が実行される場合も
あります。)

信用保証協会

次に、信用保証協会を利用した起業資金の
調達についてご説明します。

信用保証協会は国の公的機関であり、起業家
や中小企業が金融機関から融資を受ける際、
保証人になってくれます。

金融機関としては、融資に保証協会の保証を
付けることで、融資の返済が滞った際のリスク
を軽減できるため、中小企業への融資の際に
は頻繁に利用されています。

この信用保証協会の制度を利用して、各都道
府県や市区町村等の自治体が独自に行ってい
る融資の斡旋制度があります。

この制度は、各自治体の斡旋により、起業家
や中小企業が、信用保証協会の保証付きで一般
の金融機関から融資を受けることができると
いう制度です。

各自治体は、域内での起業を促進することに
よって、雇用や税収の増加を期待することがで
きますので、利息や信用保証協会の保証料の
補てん等、様々な特典があります。

一方で、各自治体が独自に設けている制度です
ので、その内容はバラバラで、そもそもこのよ
うな制度が無い自治体もあります。

※2014年10月現在
東京都が行っている創業融資の斡旋は、
最大2500万円まで
利息の本人負担率は2%台

※2014年10月現在
新宿区が行っている創業融資の斡旋は、
最大2000万円まで
利息の本人負担率は0.7%台
また、保証協会の保証料の1/2を区が
補てんしてくれます。

各自治体が行う融資斡旋制度のデメリット
は、自治体と信用保証協会と金融機関の3者
が係るので、日本政策金融公庫の融資よりも
時間がかかるということです。

融資の相談から実行まで、大体2ヶ月
くらいを目安に考えておきましょう。

自己資金の必要性

どの銀行に融資を申し込むにしても、
自己資金がゼロでの起業というのは、
計画性が全くないとみなされて取り
合ってくれません。

したがって、起業に必要な資金のうち、
最低でも1/3は自己資金で準備するよ
うにしましょう。

起業資金の調達は、ビジネスを成功
させるための第一歩です。

それぞれの資金のメリットやデメリット
を考慮しながら計画的に進めましょう。

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